阿部 光規選手 (酒田南)
寸評
1年生からのレギュラーで、昨夏も3番・一塁手として出場。特に、低めの球を打つのが上手いローボールヒッター。夏の山形大会・山形中央戦では、内角の球を全く開かずにライトオーバーの長打につなげたバッティングは圧巻でした。 (第一印象) 構えた時から背筋がビシッと伸び、アゴがグッと引かれていて高い集中力を感じます。技術だけでなく、精神面でも高校生離れした素晴らしいものを持っています。 (守備・走塁面) 一塁手としての動きもよく、打球への反応など悪くありません。キャッチングなどは危なっかしい部分もあるのですが、すぐに捕って次の動作に移るので大きなミスに、つながり難いのだと思います。 一塁までの塁間は、残念ながらハッキリしたタイムは計測できませんでした。ただ試合を観る限り、足を売りにするタイプではないように思います。 (打撃内容) 守備・走塁でのアピールが薄いのですが、それを補って余りある打力の持ち主。前足を軽く引いて、グリップを高めに添えます。背筋を伸ばしアゴを引いてバランスよく構えます。始動は強打者らしく、遅く動き出します。ボールを手元まで引きつけて、上からスパンと思いっきり振りぬきます。 <長所> 踏み込んだ足元が、インパクトの際にも全くブレません。低めや外角の球にも、しっかり開きを我慢して喰らいついて行けます。足の上げ下げが小さいので、頭が殆ど動かず目線が安定。軸が殆どブレないのが、素晴らしい。 早めに打撃の準備である「トップ」を作り、上からインパクトまで一気に振り抜けます。その思いっきりの良さ、スイングの形の良さ、スイングの弧の大きさと上半身の使い方も爽快です。 <課題> 始動が遅い分、打てる球は限られていると思います。しかしその球を、逃さず叩くだけの集中力と選球眼があります。
更新日時:2013.02.06
将来の可能性
守備・走塁のレベルは低そうですが、打撃とボールに向かってゆく姿勢が素晴らしい。2013年度の山形を代表する強打者になるでしょうし、東北を代表する存在に数えられるようになりそうです。今後も注目したい、強打者でした。
更新日時:2013.02.06