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卒業生
髙橋 光成

髙橋 光成(前橋育英)

都道府県:
高校:
学年:
2015 年卒
ポジション:
投手
投打:
右/右
身長:
188 cm
体重:
82 kg
データ最終更新日:2016年11月11日

寸評

 昨年、甲子園優勝投手となった髙橋 光成。とても高校生とは思えない投球術、変化球の切れ味に来年の上位候補と期待させるものがあったが、物足りなさを感じたのがストレートの力強さであった。140キロ前半だった速球が、力のある145キロ前後の速球にまでレベルアップすれば、間違いなくドラフト1位候補として取り上げられる逸材と見ていた。あれから1年。高橋はドラフト1位にふさわしい投手に成長したか見ていこう。
(投球内容)
ストレート 常時140キロ~145キロ 最速147キロ
18Uで高橋の投球を見ていたとき、控えめな投球が多く、最速でも140キロ前後だった。だが近畿大戦で最速149キロを計測しているように、全力で腕を振ったときのストレートは昨年度よりも重量感が増し、常時140キロ~145キロ前後が決まっている。健大高崎戦の投球は、課題であったストレートの物足りなさを払拭させる目覚しいストレートであった。将来的には常時140キロ後半~150キロ前半の到達も十分に可能であろう。

だが気になったのはアウトコース一辺倒の投球我多かったこと。アウトローに力ある速球を投げられるのは悪くないことだが、腕を振ってインコースへ投げられるようにしないといけないだろう。やはりプロとなると、何球か、インコースにしっかりと投げられるコントロールは身に着けておきたいところだ。それがあって、アウトコースのストレート、変化球も生きるもの、少し力勝負に行き過ぎたところがあるだろう。

 変化球 スライダー 縦スライダー、フォーク、カーブ
 ストレートだけではなく、変化球のキレも良い。小さく横にすべるスライダー。縦に鋭く大きく落ちるスライダーの切れは健在で、簡単にはミートが出来ない代物だ。横スラ、ストレートでカウントを稼ぎながら、追い込んでからは落差あるフォークで、三振を狙う配球を見せている。またカーブの使う頻度は少ないが、打者の狙いを外す意味では、大きな効力となっており、使いどころがうまい。

 高橋はクイック1.1秒前後と素早いクイックが出来ている。実戦感覚を欠くと、ランナーへの警戒が薄くなるのか、近大戦で走られやすいのが気になった。

(投球フォーム)
 群馬大会の投球と18Uアジア選手権の投球を見比べると、群馬大会の投球が10ならば、18Uアジア選手権の投球は7ぐらいの出来だった。単に調子が悪いと考えていたが、見比べると、あることに気づいたが、一つずつ説明をしていきたい。
 
 昨年はワインドアップから始動し、セットポジションで始動するようになった。右足を真っすぐ上げていきながら、左足は真っすぐ立たせてバランス良く立つことが出来ている。真っ直ぐ左足を立たせることができており、バランスの良さを感じさせる。

 左足を二塁方向へ送り込んでいきながら、重心を下げていきながら、お尻から先行するヒップファーストを始め、体重移動を行う。高橋で特徴的なのが、左足をくの字のように勢いよくステップをして、右足の軸足はプレート横に強く押さえつけてから、強くキックするように蹴り上げを行う。
その動作により躍動感ある投球フォームになった。これができるようになるには、強靭な下半身の強さがなければ、実現しないが、高橋はこの1年間、太ももが非常に太くなり、下半身を中心にしっかりと鍛えこんでいるのが伺える。

 また角度を付けるために「左腕のグラブの使い方」も変えている。去年の高橋はコントロールを重視してか、左腕のグラブを捕手方向へまっすぐ伸ばしてから、左胸に引き込んでから投げていた。これでも使い方は悪くないので、コントロールも落ち着くが、角度が平面的で、それほど打ちにくいストレートではない。だが今年の高橋は左腕のグラブを高めに突き上げ、大きく胸を張っている。188センチの長身を最大限に生かすために、フォームも改良させたのだろう。

 だがマウンドの硬さ具合が大きく影響を受けやすいフォームで、群馬大会はマウンドにアジャストしていたのか、強い踏み出しから投げることができていたので、躍動感があった。だがタイの球場ではあまりマウンドが合わなかったのか、それに合わせようとして、自分のフォームで投げられないうちに終わってしまったと考えられる。高橋が追求したフォームは、自身の殻を破るためにはとても有効的だったが、マウンドの環境によって大きく変わる可能性があり、どんな球場でも適応する努力が求められる。NPBの本拠地は二軍も合わせて、24球場。マウンドの形状はさまざまだが、まずプロ入り後の高橋を見るときはマウンドに適応しているかどうかを見ていくと、より興味深く観られるはずだ。

将来の可能性

 下級生に脚光を浴びた投手は、その後、モチベーションを維持するのも難しく、また注目度が尋常ではないので、そこで結果を残す難しさを感じたはずだ。だが高橋は甲子園には出られなかったとはいえ、殻を破るためにフォームも改良しながら、昨年よりも成長を果たすことができている。甲子園に出場していれば、もっと評価されていたかもしれない。NPBは多大な注目されながら、自己研鑽できる姿勢はとても大事で、高橋光はそういう中で、実力を磨く姿勢は備わっている。

 ただずっと見ているスカウトならば、1位評価している球団はあるかもしれない。大事なのは何位で指名されるかではなく、プロで活躍できるかだ。1年目から一軍のローテーションに入る完成度はまだないが、まず1年目は二軍でローテーション入りできるために、しっかりと体を作りながら、2年目は一軍定着をして、投球術を覚え、3年目から一軍ローテーション入り、規定投球回達成、10勝が出来れば、理想的だろう。それぐらいの青写真が描ける逸材で、NPBの各球団は将来のエース候補として獲りたいならば、是が非でも獲りに行くべきだろう。
 ぜひ安楽とともに球界を盛り上げる投手になることを期待したい。

情報提供・文:2014.09.13  河嶋 宗一

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