酒井 祐弥選手 (高知)
短評
観戦レポートより抜粋(2013年04月01日) 投手陣が高知勝利の立役者である。とくによかったのが先発の酒井 祐弥(2年)。初戦の関西戦でもよく見えたが、そのときにくらべボールに力強さが加わった。具体的には139キロのストレートが常葉菊川戦ではたびたび140キロを超えるようになり、この仙台育英戦では141キロまで伸びた。 安樂 智大(済美)の最速152キロが示すように、酒井の141キロは数字として飛び抜けていない。一級品なのは投球フォームとボールの低めへの伸びである。 投球フォームは体の近くで腕が振れ、さらに真上から腕が振れるところが素晴らしく、高校生にありがちな左肩の早い開きもない。最初に見た印象では平井 諒(ヤクルト)に似ていると思った。有名選手では前田 健太(広島)に近いセンスだと思う。 110キロ前後で縦に曲がり落ちるカーブの角度とキレ味が見事で、これに縦割れのチェンジアップ、斜め変化のスライダーと130キロ前後のカットボールを交え打者を翻弄する。前田 健太がそうであるように、投球フォームがいい選手は変化球の精度が高い。この変化球に力強さを増しているストレートが加わり、酒井は試合ごとに安定感を深めている。
更新日時:2013.04.02