大場 遼太郎選手 (日大三)

大場 遼太郎

球歴:日大三

都道府県:東京

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:167.0 cm

体重:72.0 kg

学年:卒業

寸評

昨年からリリーフとして140キロ台の速球を連発していた大場 遼太郎。今年は背番号「1」としてチームを引っ張る立場となった。2013年度の東京都では好投手の一人として取り上げられるのではないだろうか。 (投球内容) 右オーバーから投じる直球は140キロ前後(最速142キロ)を計測するストレート。コンスタントに140キロを計時できる馬力を持った東京都の投手は数少ない。 変化球はスライダー、縦スライダー、カーブの3球種。特に縦に落ちるスライダーのキレが良く、空振りを奪える。140キロ台のストレートに、縦の変化球を武器に出来ているところは良い。 コントロールは抜群というほどではないが、適度に散らせることができており、カーブ、スライダーを投げ分けながら打ち気をそらす投球ができている。ピンチになってからも自分の間を整えて投げることが出来ており、実戦的な投手。 クイックは1.1秒台と素早いクイックが出来ており、牽制も巧みで、フィールディングの動きも良く、投球以外の技術もしっかりと鍛えられている。 (投球の課題) 課題はストレートで押しすぎてしまうこと。上背がない為か、打者にとって角度はそれほどなく、アジャストしやすい。  140キロ台の速球も目が慣れてしまったら、各打者はしっかりと捉えている。岩倉の打者は序盤は彼の速球に押されて振り遅れていたが、徐々にしっかりと捉えていて8安打を放った。  今後はストレートが145キロ前後まで速くなっても、過信し過ぎないこと。かといって交わし過ぎも良くない。そのさじ加減は難しいが、投球術を高め、狙い球を絞らない投球術が出来る投手になってもらいたい。 (投球フォーム)  投球フォームは2年前の大エース・吉永 健太朗を模倣したようなフォーム。それによって身体全体を使った投球フォームであり、縦回転のかかったストレートと縦系統の変化球を投げられるのが強みだ。 セットポジションから始動する。左足を左胸の近くまですっと引きあげ、右足はしっかりと体重を乗せていき、バランス良く立つことが出来ている。吉永も足を上げた時の動作が綺麗だった。左足をショート方向へ伸ばしていきながら、着地する前に左ひざを畳みながら着地し、左腕のグラブを天に向けながら、左腕を畳み、テークバックを大きく取っていく姿は吉永と似ている。 内回りの回旋をしていきながら、しっかりと肘を上げていき、真上から振り下ろす。胸郭を使って、振り下ろす。前足にしっかりと体重が乗って、軸足も強く蹴りあげることができており、バランスが良い投球フォームをしている。
更新日時:2012.10.30

将来の可能性

 ストレートの勢い、球速というのは今年の東京都でも屈指であり、変化球の精度も高く、速球派でありながらピッチングをまとめることができるのがこの投手の強み。感情を表に出さず淡々と投げる所を見ると、精神的な強さがあり、小柄な投手ではあるが、面白いモノを持っている。  素材としては高卒プロへ行く投手ではない。大学・社会人を経て美馬学(東北楽天)のような投手を目指していくのではないだろう。美馬は150キロのストレートを投げる馬力、多彩な変化球を投げ分ける投球センスの巧さ、何よりピンチでも動じないハートの強さがある。大場も美馬に近い要素は秘めている。来春、来夏と小柄だけどドラフト候補に挙がる投手に負けないクオリティの高いピッチングを見せてくれることを期待したい。
更新日時:2012.10.30

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