宮國 凌空選手 (東邦)
勝つ投球を実践し、東海大会優勝に導いた東邦の149キロ右腕は大阪桐蔭戦で成長した姿を見せられるか
23年の高校生投手を代表する投手として期待されているのが東邦(愛知)の宮國 凌空投手(2年)だ。中日・根尾 昂投手(大阪桐蔭出身)を思い出させるような投球フォームから、140キロ後半の速球を投げ込む投手として活躍していたが、モデルチェンジを行い、勝てる投球を実践してきた。その中身に迫りたい。 2年夏は140キロ後半をたたき出していた。しかし、打ち込まれた経験から「速球から相手の打者の反応を見て抑える投球に切り替えた」と、130キロ後半〜140キロ前半の速球と夏と比べると速くはないが、丁寧に投げ分け、打者の狙いをしっかりと外す投球が光るようになった。 変化球は縦横のスライダー、カーブが中心。縦に鋭く落ちるスライダーは高確率で空振りを奪うことができている。ただ投げるのではなく、打者の狙いを見ながら、欲しいところで変化球を投げて打ち取ることができており、投球の意図が感じられる。 (投球フォーム) 左腕のグラブを高々と掲げ、振り下ろす投球フォーム。このように体を反って投げる投手はバランスを崩して制球を乱したり、思うような力を発揮できずに、直球の威力が半減することが多い。東海大会の宮國は、やや満足いく体の使い方ではなかった。 約半月の調整期間で、どれだけ復調の兆しが見えているのか。 秋の投球は直球の調子を落としてしまったが、投球のレベルは一段階上がったようにも感じる。ただ、レベルが高くなる全国大会では、まだスキが見える。高卒プロも狙える素質はあるだけに、18日開幕の明治神宮大会初戦の大阪桐蔭(近畿・大阪)との試合では、東海大会よりも良くなったと思わせる投球を期待したい。
更新日時:2022.11.17
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