長縄 俊吾選手 (都立武蔵)
寸評
部員僅か10人の都立武蔵の主力選手。183センチ81キロと恵まれたサイズをしており、桜美林戦では豪快な本塁打を放った。体格だけではなく、懸命にプレーするプレースタイルも好印象。この冬の取り組み次第では注目選手に成り得る実力を持っている。 (イメージ) 183センチと聞いて納得の背丈なのだが、横幅が強豪校の選手と比べると細く、まだ本当に恵まれた体格をしている選手とは言い難い。上背があって、まだ横幅が細いということは体力的な伸びシロはあり、本人がどこまで追い込めるかで変わってくるだろう。 プレースタイルとしては初球からどんどん振っていくスタイルで、良く言えば思い切りが良く、悪く言えば淡泊。ただ選手層の薄いチームならば、最も長打力のある彼が積極的に行った方が合理的かもしれない。一番怖いのはチャンスの場面で、金縛りにあったように消極的な打撃になってしまうこと。そういう場面でも彼の思い切りの良さが発揮される豪快な打撃を見せられるか、春以降注目していきたい。 (打撃) 投手として登板していたが、将来性は断然、野手であろう。スタンスはスクエアスタンス。グリップを肩の位置に置いてグリップを揺らしながら、脱力して構えている。このチームの中では最も雰囲気を感じる構えだ。 投手の足が降りたところから足を回しこむように上げて真っすぐ踏み込んで打ちに行く。足を上げてじっくりと間を取ることは出来ている。踏み込んだ足はしっかりと踏ん張っている。トップの動きをみると捕手側方向へ引きつけてしっかりとトップを作っている。恵まれた身体を余すことなく、トップを作って、コンパクトなスイングが出来ている。 上半身と下半身が連動し、腰を鋭く回転させたスイングが出来ているのは良い。芯に当てれば飛ばしていきそうなスイングを見せている。課題となるのは変化球の見極めで、変化球を見極めながら自分のスイングが出来ているか。まだ変化球に対して我慢ができていない。これほど振れる素質があるのは素晴らしいので、これからも脱力しながら、強く振ることを意識してほしい。 (守備・走塁) 守備の動きをみるとまだ全体的に鈍い。ただ練習次第では上達していきそうな可能性は残しており、ひと冬の練習でどこまで守備の動作にスピード感が増しているか注目していきたい。 塁間タイムは4.40秒前後で、左打者に換算すると4.10秒前後でまずまずのスピードだった。
更新日時:2012.09.30
将来の可能性
現時点でも身体能力の高さが光るが、まだ本格的な練習を積んできていないからか。潜在能力の高さを発揮しきれていない。横幅が小さい体格を見ると、まだこれからの鍛錬によっては一目見て惹かれるような体格に成長する可能性を持っている。決してガチガチの筋肉で固めろというわけではなく、この冬は下半身、上半身も、じっくりと鍛えて、上野レベルで通用する身体づくりを行ってほしい。技術的には荒削りだが、とにかく振る選手なので、その意識が変わっていくだけでもだいぶ違ってくるのではないだろうか。 この冬は本気になって取り組むことが出来るか。来春、来夏でさらにインパクトあるパフォーマンスを見せることを期待したい。
更新日時:2012.09.30
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チームメイト(高校)
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