21世紀枠として22年センバツに初出場を決めた丹生。その中で楽しみな投手がいる。それが、1年生左腕・井上颯太投手だ。最速140キロを計測し、公式戦では37.2回を投げ、37奪三振、防御率1.91と好成績を残している。過去にも、21世紀枠からプロ入りした投手、野手はいるが、この甲子園出場で野球人生を大きく変える可能性を持った逸材の井上に、期待できる。
丹生のOBには、高卒2年目ながら昨シーズン投球回100イニングに達した広島・玉村昇悟投手がいるが、井上にはその再来として期待も大きい。丹生を率いる春木監督は「向上心が高く、玉村について質問することが多い。どんな練習をしていたのか、どんな姿勢だったのか、とにかく貪欲」と姿勢の良さを評価する。
実際に投球練習を見ても非凡なものがある。右腕のグラブを高々と掲げるテークバックの動きをみると、内回りの旋回からトップを作り、勢いよく腕を振っていく姿は、本格派左腕としての素質の高さを感じさせる。これから玉村と比較されることもあると予想されるが、十分に高いステージを目指せる投手ではないか。
何より投球フォームをみると、体全体を効率よく使えているので、ストレートが速くなる予感がする。体作りで、どこまでスピードアップできるか。
まずはセンバツのマウンドで、多くの野球ファンをワクワクさせるような快投を期待したい。
更新日時:2022.02.19