北條 慎治選手 (花巻東)
注目スラッガーの後ろで、キラリと光る活躍!花巻東・北條が勝利呼ぶ
<第105回全国高校野球選手権記念大会:花巻東2-1クラーク記念国際>◇13日◇2回戦◇甲子園
花巻東(岩手)が接戦で勝利した裏には、献身的な男の活躍があった。背番号1の北條 慎治投手(3年)が、「投げて」「打って」「守って」、チームに勝利を呼び込んだ。
4回1死三塁で迎えた第2打席。思い切りひっぱたいた打球が、三塁線を襲う内野安打となり先制点をマークした。三塁の好守備がなければ三塁線を破っていてもおかしくない痛烈な打球。難しい内角球をたたいた打球に、打撃センスの高さを感じた。
先発のマウンドに上がっては6回まで無失点に抑えた。打たせて取る投球に徹して散発4安打。三振ゼロで凡打の山を築いた。
7回からは左翼の守備についても、野球センスの高さを見せつけた。同点とされた7回。フェンス際の難しい大飛球を好捕した守備があった。抜けていれば一気に逆転される流れになっていたかもしれない。同点に終わらせた裏に、外野手顔負けの背番号1の好プレーがあったことは忘れてはいけない。
甲子園では2試合ともに4番に座る。自分の前には、高校通算140本塁打の佐々木 麟太郎内野手(3年)がいるが、そんな強打者の後ろを打つ選手はキーマンになることが多い。この日は佐々木麟が無安打に抑えられたが、4回の適時打に続き、勝ち越した8回には後ろにつなぐ四球を選び、もともと4番打者でもあった5番・千葉 柚樹内野手(3年)の勝ち越し打につなげた。派手さはないが、チームの勝利のため、自分の才能を120%発揮している。
佐々木麟とは同期で、ともに切磋琢磨してプレーしてきた。佐々木麟が「スター」性あふれる「主役」を演じるなか、ここまでは「助演男優」としてチームを支え、なくてはならない存在。それが北條という男だ。
更新日時:2023.08.13
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