東松 快征選手 (享栄)
間違いなくドラ1を狙える!152キロ左腕・東松快征投手(享栄)を徹底分析!
23年の高校生左腕を代表する1人に挙げられる享栄(愛知)の東松 快征投手(2年)は、最速152キロの速球に、スライダー、チェンジアップ、ツーシーム、カーブと多彩な変化球を投げ分け勝負する剛速球左腕。その投球と将来性に迫りたい。
持ち味は最速152キロの直球。178センチ、92キロとまるでプロレスラーのような体型をうまく使いこなし、鋭く腕を振っていく投球フォームから投げ込む直球の圧力は高校生のレベルを超えている。昨夏、昨秋の投球と比較しても明らかにレベルアップしていた。解禁明けの練習試合から視察するスカウトは多くなるのではないか。本人は3年夏の時点で155キロを目指すと語っていたことがあるが、それも狙える器の大きさもある。
鋭角に曲がるスライダーの切れ味も良く、昨夏よりも明らかに精度が上がっている。これまではカーブ主体だったが、スライダー、ツーシーム、チェンジアップ、カットボールなど多彩な変化球を投げるようになった。取材日の投球練習でも握りを確認したり、コーチと投げる感覚を議論していた。
投球の引き出しが増えても、直球が大事という考え方は変わりない。東松自身も、あくまで直球を生かすものだと捉えている。
(投球フォーム)
ランナーがいない場面では、ワインドアップから始動する。勢いよく右足を上げながら、左足の膝を適度に伸ばしてバランスよく立ち、その後、一塁方向へ足を伸ばしていきながら、軸足である左足にしっかりと体重を乗せて、勢いよく着地を行う。
その後、テークバックを大きく取っていきながら、トップを作り、上半身を鋭く旋回させながら、真上から振り下ろす投球フォームは楽天・松井 裕樹投手(桐光学園出身)を彷彿させる。
昨夏からのフォームの変更点として、ゆったりとしたフォームにした。変化球と直球の時のフォームの差を分かりにくいようにしたい狙いがあるようだ。勢いあるように見えても、足上げをゆったりにすることで、フォームに連動性が出てきた。享栄投手陣はメニューに水泳であったり、四股を取り入れるなどをして、柔軟性を鍛えるトレーニングを行ってきたようだが、それもフォーム技術の進化につながっている。
将来の可能性
公式戦での内容は、ポテンシャルの高さから考えれば物足りないものだと思っているが、練習試合では強力打線相手のチームでも完璧に封じているように、実力は確かなものがあり、東海地区ではNo.1の評価を受けるのは当然だろう。
これほど迫力のある直球を投げる高校生は、なかなかいない。大学生、社会人の投手と比較できるほど、強さを持った投手で、ドラフト1位候補に挙がってもおかしくない。東海地区のスカウトも密着マークする投手で、解禁明けの練習試合から一気に注目されるだろう。
ドラ1確定の評価にするには、今シーズンのパフォーマンス次第。公式戦では格の違いを見せて、高校生No.1投手の座に躍り出てほしい。
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