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短評
<レポートより抜粋>
準々決勝で完投勝利を上げた庄田聡史が安定した投球。ゆったりとワインドアップから始動し、左足をじっくりと上げて、右足で立つ形はバランスが良い。軸足にしっかりと体重を乗せて、下半身主導の投球フォームで投げ込む。ストレートは130キロ〜135キロ前後なのだが、球速表示以上に勢いを感じさせる。何より素晴らしいのは変化球の精度の高さだ。120キロ前後のスライダー、チェンジアップ、ツーシーム、カットボール、110キロ前後のカーブといずれも手元で鋭く変化させ、横浜商大高で最も打撃センスがよい木下 騰吾には変化球中心の攻めで連続三振を奪うなど、投球が冴え渡っていた。勢いある直球を見せつつ、変化球中心の攻めでも強く腕を振ることを忘れなかった。
「まず木下選手については、警戒していた選手でしたので、変化球中心で攻めました。変化球の球種が多いことで、投球の幅も広がるので、意図的に増やしてきました」
基本的に外角中心にキレの良いストレートで構成し、左打者には低めにチェンジアップを落として三振を奪え、右打者には外角に曲がりが小さいスライダーを投げることができる。最終的には3安打、13奪三振の完封勝利を挙げた。県内でも上位に入る打力を誇る横浜商大高に、この勝利は非常に大きい。
投球スタイルとしては高校時代の柳 裕也(横浜-明治大-中日)を彷彿とさせるものだった。庄田自身、直球のスピードで勝負する投手ではないと自覚しているところがよく、今の投球センスのまま、アベレージのスピードが5キロ以上レベルアップすれば、卒業後も強豪チームでプレーできる可能性はありそうだ。
情報提供・文:2021.09.25
河嶋 宗一
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