美濃 晃成選手 (高松商)
寸評
普段は、二塁手として活躍する好打者。しかし秋の神宮大会では、一点差まで追いかけてきた大阪桐蔭の反撃を凌ぎ、見事秋の日本一へとチームを導きました。 (第一印象) 小さな体をめい一杯使い、躍動感溢れる投球が魅力。体の使い方がとてもうまく、それでいて、開き直って投げられるハートの強さも魅力。 (投球内容) ワインドアップから振りかぶり、足をゆっくりとうねり上げるように引き上げてきます。130キロ台後半~MAX142キロの速球に、変化球はブレーキの効いたカーブに、スライダーを織り交ぜます。 <長所> 足を引き上げて、軸足一本で立った時のバランスが見事。膝に力みがなく、筋の良さを感じさせます。 グラブを内に抱えられ、両サイドの投げ分けは安定。足の甲でもしっかりと地面を捉えており、ボールが低めに集まりやすい。更にボールも前で放せており、「球持ち」の良さも光ります。回転の好いボールが投げられるも、指先まで力を伝えられ、ボールにバックスピンをちゃんとかけられるから。 腕を力強く振ることができ、相手の空振りを誘います。ボールにもしっかり体重を乗せることができており、活きた球を打者の手元まで投げ込むことができます。 お尻を一塁側に落とせるフォームなので、体を捻り出すスペースを確保。カーブで緩急をつけたり、フォークのような縦の変化球を投げても無理がありません。腕の送り出しにも無理はなく、肩への負担も少ないはず。故障のリスクも少ない、好いフォームだと言えるでしょう。 <課題> カーブのブレーキは良いのですが、中間球であるスライダーの制球が定まりません。的を絞られ難くするためにも、スライダーの精度を高めることが求められます。
更新日時:2015.11.26