阪本 大樹選手 (履正社)

寸評

　選抜では僅か1試合・2イニングのみの登板で終わってしまった　阪本大樹　。172/71　と上背こそないが、ガッチリした体格から力強いストレートを投げ込んでくる。一冬越えて、更に逞しさが増してきた。 （第一印象） 　経験豊富な選手なので、マウンド捌きも堂々としており、さすが履正社のエースナンバーと思わせる洗練したものを感じます。またスリークオーター気味なフォームなのかなと思いきや、腕は結構角度をつけて投げているのに驚かされました。 （投球内容） 　　 　球速は、常時130キロ台後半～MAX142キロを記録。一冬越えて、140キロ台の王台に乗せてきました。ブレーキの良いスライダーとのコンビネーションで、ボールを両サイドに散らしてきます。球種は少ないのですが、安定した制球力・ボールの威力があり、リリーフ向きの投手だと思います。 ＜長所＞ 　腕をしっかり振れる選手で、投げ終わったあと体に絡んできます。体重移動も思ったより出来ており、ボールに適度に体重を乗せることで、打者の手元まで力強い球を実現。 　グラブを内に抱えられ、両サイドへの投げ分けも安定。指先の感覚も悪くなさそうで、速球派でもコントロールに狂いはありません。 ＜課題＞ 　着地までの粘りがもう一つで、体の「開き」が早くなりがちなのが気になります。そのためコースを突いたような球でも、苦になく打ち返されてしまう可能性があります。

将来の可能性

　すでに投手としては、ある程度形が出来ています。今後爆発的に伸びるかと言われると疑問ですが、大学レベルでも比較的早くから実戦で活躍できるタイプ。更に投球の幅・精度を高めて行ければ、大学～社会人など長く野球界で活躍することが期待できそうな選手でした。今後も、末永く応援してゆきたいと思います。