大坂 啓斗選手 (横浜)
短評
<レポートより抜粋> 5月から「自分で気づいて取り組んでいます」と相手投手の始動に合わせて、自身もタイミングを取ることで、しっかりと間ができて、いい形で球を待てているのが特徴的な選手である。 この試合、2打数2安打3打点と大活躍で、現在はチームにとって欠かせない主力選手となったが、公式戦デビューは2022年の春から。2021年の夏はスタンドから、先輩たちのプレーを見て、応援してきた苦労人だ。 「自分がベンチ入りしてプレーした時に、何ができるのか。実際にプレーをイメージして応援していました」 同級生の緒方漣内野手(2年)が脚光を浴びている中で、大坂はスタンドで甲子園をイメージして、チームメイトを応援。新チームに入ってからは、どうすればベンチ入りできるのか。アピールする方法を模索した。 考え抜いた末に、ライバルに勝つためには50メートル6.2秒で走れる脚力と、それを生かすセーフティーバントといった小技を磨くこと。自主練習では最低限30分バント練習を組み込み、どの方向にも決められるようにしてきたという。 当初、成功率4割だったバントも、現在は7割まで伸びた。同時に打撃についても「バントでバットと顔の距離を近づけるイメージが養われた」と目付けの感覚が培われ、打力がアップした。 無駄の少ない構えからシャープなスイングで、高確率でコンタクトできるのが大坂らしい打撃だが、背景には生き残る道を探した末に磨かれたものだったのだ。 村田監督曰く「渡辺元智さんに1998年に優勝できた理由を聞くと、『脇役が凄かった』というんです。脇役がいてチームが成り立つんだと勉強させてもらいました」と話していたり、「我を捨てられるバッティング」というのをこれまで何度も話すほど大事にしているが、大坂は十分表現できているだろう。
更新日時:2022.07.26
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