吉田 充輝選手 (福井商)

寸評

　名門・福井商のエースを担う大型右腕。一冬でどこまで化けるかと思わせる投手。台湾との親善試合から現在の課題、今後の展望を述べ居ていきたい。 　右スリークォーターから投げ込む直球は130キロ前後と突出とした球速ではないものの、さらに腕が振れて体もできれば、135キロ～140キロも見えてくるだろう。変化球は120キロ～125キロ前後のスライダー、110キロ前後のカーブ。特に球速のあるスライダーを投げ込んでいくので、これは大きな武器になりそうだ。 　ただ全体的にストレートが高く、ベルト付近に入ってきたストレートを痛打されることも少なくない。低めへ投げ続けることが鉄則だが、まだスライダーをうまく生かし切れていないようで、この台湾選抜との対戦がどう春へ向けていかされているかがチェックポイントになりそうだ。 （投球フォーム） 　ノーワインドアップから始動し、左足を胸元まで上げていき、右足のひざを適度に曲げてバランス良く立つ。左足を三塁方向へ伸ばしていきながら、重心を少しずつ下げていき、真っ直ぐ踏み出すことができている。左腕のグラブの動きを斜めに伸ばしていき、開きを抑えて、テークバックの動きを見ると内回りの旋回を行いながら、しっかりとトップを作ることができている。打者寄りで離すことができており、フィニッシュも大きな乱れはなく、全体的な動作は安定しているので、あとは体作りという点だろう。

将来の可能性

　まだ投球術、体格ともに大きく伸びる余地は秘めていて、一冬かけてしっかりと自分を追い込んで体作りをしていきたいところ。さらに投球術も突き詰め、来春には福井県を代表する好投手として注目されているか、大いに注目をしていきたい。