加藤 翼選手 (帝京大可児)

加藤 翼

球歴:帝京大可児

都道府県:岐阜

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:179.0 cm

体重:80.0 kg

学年:卒業

寸評


 毎年、プロの世界では下位だったことを忘れさせるような投手がいる。2016年オリックス4位の山本由伸都城出身)、2017年埼玉西武4位の平良海馬八重山商工出身)、2018年巨人6位の戸郷翔征(聖心ウルスラ出身)と能力の高い投手が出てきた。今年のドラフトでそんな予感をさせる投手がいる。それが加藤翼(帝京大可児)だ。千賀滉大を彷彿とさせるような投球フォームから最速153キロのストレートを投げ込む。何より好調時は変化球もキレキレ。そんな加藤投手について迫っていきたい。 (投球内容)    これほどの絶好調時の投球を見たかった投手はいない。なぜならば、夏の初戦後、指の豆を潰してしまい、大事を取ってほとんど登板がなかった。そして制球を度外視して、フルスロットルで投げた1イニングだけ。そしてアピールしようと思った練習会では雨で室内練習場のみの投球。  正直、夏だけの内容だと評価は難しく、ポテンシャル的には上位投手に負けないものはあるが、大学、社会人、独立の投手と比較した時、上位で推す材料はなかったことは確か。  それでもここ一番に見せる150キロ前半のストレートは衝撃を受けた。いわゆる手元でぎゅっと伸びるストレートだ。  変化球はスライダー、カットボール、カーブ、チェンジアップと球種は多彩。夏の大会では指のマメの影響で、精度はあまり良くなかった。しかし、9月の取材でキャッチボールだけでも凄い曲がっていて、普段受けている捕手に話を聞くと、好調時は消えるような軌道を描くという。  (投球フォーム)  千賀滉大と山本由伸をミックスしたような投球フォーム。ノーワインドアップから始動し、左足を胸の近くまで引き上げ、 右足の膝を適度にバランスよく立つことができている。  その後、左足を遊撃方向へ伸ばしていきながら、重心を下げていき、軸足の膝に体重を乗せて着地を行う。  少し左腕を突き上げながら、テークバックをとっていく姿は実に千賀に似ている。内回りの旋回をしていきながら、トップを作る。しっかりと胸を張ることができており、形は良い。真上から振り下ろすことができており、いわゆる縦回転で投げることができており、かなり完成度の高いフォームをしている。    現代のトレンドに合った投球フォームをしており、フォームの研究をしっかりしている投手なので、プロではさらに洗練される投手ではないだろうか。
更新日時:2020.12.31

将来の可能性

 まだ全体的に発展途上だが、投球フォーム、マインド、ストレートの質ともに抜群。さらにすごく良くなる可能性がある。  中日は投手育成力が高いだけではなく、非常に向上心が強く、いろんなことを吸収するマインドを持った投手が多いのも魅力。さらに意識が非常に高い高橋宏斗(中京大中京)と同時入団できたのも幸運だ。  プロ2年目、3年目に本格化する投手ではないだろうか。
更新日時:2020.12.31

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