寸評

　名門・星稜のエースとして君臨するマーガード真偉輝。
　宜野湾ポニー時代は侍ジャパンＵ-15代表を経験するなど、実績豊富なマーガード。体格を見ると、豪速球を投げそうな印象を受けるが、投球内容は大学生や社会人の投手のような技巧派チックの投球を実現する。高いレベルで活躍する可能性を持った大型右腕について迫っていきたい。


　走者がいなくても、セットポジションから始動する。左足を挙げる時に軸足を深く折り曲げる癖があり、そこから右肘を折りたたむようにして、テークバックをとっていき、大きく振り下ろす投球フォームなのが特徴的だ。

　常時130キロ後半の速球は、140キロを超える速球を投げ込む投手と比べると球速面では物足りなさを感じるかもしれないが、185センチ90キロと恵まれた体格から投げているため、ボールの威力が違う。

　そしてマーガードの武器は高速変化球だ。120キロ後半〜130キロ前半のカットボール、スプリット系の変化球の精度の高さは高校生ではなかなかお目にかかれないほどの代物であり、強打で鳴らしてきた天理打線を封じる投球は見事だった。

　この投球スタイルでストレートの出力が高まれば、もっと評価が高まるだろう。全国レベルの投手ということを証明したマーガードの今後の成長が楽しみだ。