小川 大樹選手 (佐久長聖)

小川 大樹

球歴:佐久長聖

都道府県:長野

ポジション:外野手

投打:右 / 左

身長:185.0 cm

体重:92.0 kg

学年:卒業

寸評

 強力打線の佐久長聖の中でも最もスケールがあるのが小川 大樹だ。右足を高々と上げて、踏み込んでいくスタイルは十九浦拓哉(セガサミー)を彷彿とさせる。まだ全国すべてを見たわけではないが、現時点でドラフト候補にあがる上林 誠和と比較すると、打者としてのポテンシャル、長打力は彼が上ではないだろうか。木製に代わってからも本塁打を打てる体格の良さが備わっているからだ。走攻守、本気で取り組めば、高卒プロの道も切り開かれる選手かもしれない。 (変化)  彼は1年春の北信越大会で初めて見た選手だが、体格は1年生離れしていたが、確実性に欠け、守備・走塁もまだまだな選手だった。それでも器というのは他の選手に比べて、違うわけで、これからの2年間でどれだけ変わっていくか注目していた。そしてこの1年を経て大きく成長した。185センチ92キロとカタログスペックにはあまり変わりないが、やや肥えた体型がこの1年で引き締まった筋肉質に変化。だいぶ野球選手らしい体型に変化を遂げた。それによってプレー全体で鋭さが増した。作新学院戦では2安打2打点の活躍。盗塁も決め、1年前では考えられないようなプレーも飛び出し、成長を実感させてくれた。 (打撃)  打席の構え方、広角に打ち返すところは十九浦拓哉(セガサミー)を彷彿とさせる強打者。長野大会で2本塁打。それ以降の秋季大会、練習試合でも別格の打撃を披露している。  スタンスはスクエアスタンス。グリップを高めに置いてバットを立てて構えている。1年春の頃よりもバランス良く構えられるようになり、両目でしっかりと投手を見据える事が出来ており、筋の良さを感じさせる。投手の足が降りたところから始動を仕掛けていき、足を一本足で上げて真っすぐ踏み込んで打ちに行く。トップの動きを見ていくと捕手側方向へ引いていき、振りだしていく。深く取っており、またグリップも体の奥に入りすぎないためインコースもしっかりと振り抜いている。  下半身の動きを見ていくと前足はぶれず、インパクト時に目線のブレも少なく、しっかりとボールを捉えることが出来ている。太ももはかなり太く、どっしりとした下半身をしている。彼の打球の速さ、飛距離というのは強靭な下半身、腕っ節の強さによって成り立っているのだろう。  彼はストレートに対してはツボに持っており、外角、内角どのコースにも対応はできているが、緩急を織り交ぜられるとまだ弱い。甲子園でも右投手のシンカーに翻弄され、駆け引きされるとまだ脆さが見えてしまうが、それでも今年見た2年生の左打者では上位に入る素質の持ち主であることは間違いないだろう。 (守備・走塁)  彼が1年生の頃は打球に対する動き、守備範囲ともにまだまだで、打力の高さを買われて起用されているような選手だったが、1年経って打球に対する動き、守備範囲ともに外野手らしい動きとなってきた。それでも高いレベルに合わせるとまだまだだが、しっかりと守備力を上げてきたのは好感。今ではセンターを守っているようで、来年には守備力の成長を見せているか注目してみたい。
更新日時:2012.12.04

将来の可能性

 間違いなく来年の北信越を代表するスラッガー。全国的に見ても彼に並ぶ左の中距離打者を比較するならば、上林 誠和(仙台育英)、吉田 雄太(北照)ぐらいとなる。なんといっても直球の甘めのボールは確実にしとめる長打力と巧打力があること。安定して率が残せる選手として信頼出来る選手だ。  タイプとしては左の中距離打者だが、体格の良さ、パワーを考えれば、統一球でもパンチ力のある打撃を見せる選手になるのではないだろうか。最終学年では変化球の対応力を磨いて、甘く入った球を逃さずに放りこむ長打力、そして守備・走塁でも付加価値が出てくるか。高卒プロへ行くつもりで、走攻守すべて本気で取り組んでいただきたい選手だ。
更新日時:2012.12.04

応援メッセージを投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です