青池 亜侑武選手 (都立篠崎)
短評
試合レポートから抜粋 その中心選手である青池 亜侑武(3年・右投げ右打ち・183センチ78キロ)が活躍を見せた。先発マウンドに立った青池は角度ある125キロ前後の速球と110キロ近い曲がりが鋭いスライダー、カーブを低めに集め、初回に2三振を奪う快投。これで勢いに乗った青池は第1打席で遊撃手を襲う鋭い打球を放ち、一死一、二塁とチャンスを広げると、4番・須藤珠稀也(2年・179センチ85キロ・右投げ右打ち)が高めに入る直球を逃さず、センターの頭を超える二塁打で二者生還し、2点を先制した。 ここから青池は「調子が上がっていく感じがしました」と110キロ近いスライダーが冴えわたり、奪三振ラッシュ。球速はそれほど速くないのだが、打者の手元で鋭角に曲がっていくので、思わず空振りをしてしまう。このスライダーを投げるコツについて指先で切るイメージで投げており、今年の春に完成させた。 そして打撃でも再び見せ場を作る。4回裏、1点を追加して、打席に立った青池は高めに入ったストレートを逃さず、公式戦初本塁打となる特大2ランを放ち、5対0と突き放した。これで高校通算23本塁打目だが、初めてのホームランは昨年のゴールデンウイークからで、1年2か月ほど23本塁打を打っていることになる。青池は「そのゴールデンウィークの初本塁打で、もっと遠くへ飛ばしたい、打撃を突き詰めていきたいと思うようになり、体の使い方を意識するようになりました」と、山川穂高の打撃スタイルを参考にして長打力を磨いてきた。少し重心を下げて、振り幅が大きいスイングはまさにスラッガーの打ち方。楽しみな打者が出てきた。ちなみにこの日は青池の父の誕生日で、大会前から本塁打を約束。有言実行を果たした。 「父は野球を始めたときから、バッティングセンターに連れてもらったり、進路についてもアドバイスをもらったので、打ててよかったと思います」と笑顔を見せた。 ピッチングの精度も高まり、「大事にしている外角ギリギリのストレートへコントロールできていた」と語るように最速127キロのストレートが低めに決まり、さらにスライダーのコンビネーションも抜群で、5回を投げて、9奪三振、無失点の快投だった。
更新日時:2019.07.12
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