
徳丸 天晴 (智辯和歌山)
- 寸評
2021年度を代表するスラッガーとなりそうな徳丸天晴だ。高校2年シーズンでは自粛期間がありながらも20本塁打以上を積み重ね、大きな成長を感じさせた。では1年生時からどんな面が進化したのか、分析していきたい。
(打撃)
一番変わったのは捻りが大きく、ロスのある構え、スイング軌道を改善したことだろう。1年生時に取材したときはプロ、MLBで活躍するスラッガーの映像を見るのが好きだと語った徳丸。そういった選手の動作を見ながら、うまく自分の中に落とし込んで修正できている様子が見える。
1年生時の徳丸はインステップ気味で始動時に背番号が大きく見えるぐらい、身体が中に入り、さらにステップした時に割れが作れないフォームだった。インコースに詰まる、速球に振り遅れ、縦の変化球には全く目付けができていないなど課題が多くあった。
しかし2年生時の徳丸はまだ引きが大きいフォームだが、だいぶシンプルに構えられるようになり、見やすい形となった。
そして遅れ気味だったトップの形成も、早めに足を上げて間合いを取ることで、間合いを録ることができて、変化球を拾って長打にするなど対応力が広がっていること。
何より1年生時よりもスイングスピードが速くなったことで迫力が出てきた。
スイング軌道を見ると、以前よりも右肘を折りたたんで使う意識も出てきたため、内角高めの変化球をしっかりとさばいて本塁打にすることができている。
長打を打った時のスイング軌道、インパクトの形などはまさにスラッガー。本当に魅力的な素材だ。
あとはドラフト候補級の速球投手のストレートをどんぴしゃで打てる技術や配球の読みを磨いてほしい。幸い、和歌山には小園など好投手が多くいる。プロを志す徳丸にとって小園は自分を高める良いライバルだ。プロの二軍の若手でもあれほど変化球を操れて、コマンド力が高い右投手はなかなかいない。甲子園にいくには大変だけれど、プロに行きたいならば、今の和歌山の勢力図は徳丸にとって幸せだ。- 将来の可能性
- 打者としては粗削りながら、かなり進化を実感させた。素材としても申し分ないし、本塁打を打った時の打撃フォームが長距離打者。高卒の大型スラッガーをチームに加えて、球団のスケールを大きくしたい球団にとってはかなり魅力的に映る。
ただ長打力だけではなく、140キロ台の速球を投げる強肩もある。今年から三塁守備の練習を始めたが、三塁手としてどれだけ破綻のない守備ができるか注目していきたい。
昨秋はスーパースター・イチローと一緒に練習し、指導を受ける機会を得た。こういった経験が血肉となり、またライバル・小園との対戦を得て、高校生ナンバーワンスラッガーの称号を手にすることができるか、大いに注目をしていきたい。 - 情報提供・文:2021.01.05 河嶋 宗一
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あなたの才能、いやいや天性ともいえる実力はすごい
本当に今秋のドラフトに名がありますよう。
てんせい、いい名前ね。私の息子は和城、和歌山城を意識して。智辯和歌山のファンであり。
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