沢田 龍太選手 (富山商)

沢田 龍太

球歴:富山商

都道府県:富山

ポジション:投手

投打:右 / 右

学年:卒業

短評

コラムから抜粋

 富山県出身でプロで活躍しているのは石川歩(富山滑川出身・千葉ロッテ)、西野勇士新湊出身・千葉ロッテ)が思い浮かぶ。2人に共通するのは実直な野球選手。2人について「地味だけどピッチングはすごい」と表現するファンが多い。

 富山商沢田龍太はそんな2人の系譜を受け継いでいる投手といえる。

 右腕から投げ込む直球は常時130キロ後半~143キロとコンスタントに140キロ台を計測。さらに指先にしっかりと力を伝えるのがうまいリリースで、回転数が高いストレートは本物だ。そして沢田の魅力は変化球の精度の高さにある。125キロ前後のスライダー、130キロ前後のカットボール、130キロ台のスプリットと、変化球の速度は高校生のレベルを超えており、手元で急激に変化し、精度も非常に高い。

 そんな沢田は1年夏からベンチ入りし1年秋にはエースへ成長。そして大黒柱として素晴らしい活躍を見せたのは、2年秋である。公式戦69イニングを投げて、64奪三振、防御率1.70、四死球率2.48と安定した数字を残し、選抜出場に貢献した。

 選抜・智辯和歌山戦では最速143キロのストレートと切れ味鋭い変化球を武器に2失点。林 昂汰を2三振に抑えるなど、持ち味を発揮した。感情を表に出すことなく、淡々と自分のピッチングに専念し、厳しいコースに投げ込んだ好投を読んだ。これまで北信越内では好投手として注目されていたが、全国区の投手へ成長した。

 最後の夏が近づいてきて、各校の打力が上がる夏でも、それを凌ぐほどのすごみのあるピッチングを見せてくれるのか。

 気づいたときは全国トップクラスの投手になっていた。そんなピッチングを期待したい。

更新日時:2019.01.29

短評

観戦レポートより抜粋(2018年月日)  沢田 龍太の持ち味は変化球の精度の高さ。さらに昨年秋の公式戦で記録した与四死球率(9イニングの与四死球数)2.48でわかるようにコントロールの安定感も際立っている。こう書くと技巧派に思われるが、この智辯和歌山戦で計測したストレートの最速は143キロだから平均を上回っている。  ただ、左肩の開きが早く、さらに投球フォームがオーソドックスな本格派。このタイプが智辯和歌山打線に通用するだろうか、沢田の試合開始直前の投球練習を見たときはそう思った。2回表には冨田 泰生(3年)が内野安打と二盗したときの捕手の悪送球で三進、次打者の四球で沢田は1死一、三塁のピンチを迎える。ここからスライダー、フォークボールを交えた投球で智辯和歌山の強力打線を翻弄し、7、8番打者を三振、センターフライに打ち取るのだが、この場面を見てようやく第一印象の間違いに気づいた。  左肩の開きの早い投手は球離れが早いのが普通だが、沢田はなかなかボールが指先から離れない。思い出すのがオリックスの新人、田嶋 大樹の社会人(JR東日本)時代。開くのに球持ちがよく、ストレートは低めに伸び、変化球は変化点が打者寄りでフルスイングを許さない。田嶋と同じよさがこの試合の沢田にも見られた。
更新日時:2019.01.28

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