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飯島 一徹

飯島 一徹(東農大三)

都道府県:
高校:
学年:
2020 年卒
ポジション:
投手
投打:
右/右
データ最終更新日:2019年3月8日

寸評

 花咲徳栄戦で完投勝利を挙げ、一気に評価を上げて、埼玉県ナンバーワンピッチャーに名乗り上がった好投手。 ネット裏で見ていた方々は元広島で活躍した佐々岡投手と似ている声もあった。そんな飯島の投球を詳しく迫りたい。

観戦レポートより抜粋(2019年4月29日
 ここまで3試合連続でコールド勝ちを見せていた花咲徳栄。その打線レベルは全国レベルともいっていいが、その打線に対して果敢に立ち向かったのが東農大三のエース・飯島 一徹である。

 序盤の投球はドラフト候補に相応しいピッチングだ。縦回転を使った投球フォームから繰り出すストレートは常時138キロ~143キロで、3番韮沢 雄也に対してはこの日、最速の145キロのストレートで投手フライに打ち取ってから勢いに乗った。2回表、4番井上 朋也(3年)に低めの縦スライダーを捉えられ、味方野手のミスもあり、三塁まで行かれ(記録は三塁打)、失策で1点を失ったが、2回裏、内野ゴロの1点と3回裏には満塁のチャンスから飯島自身が高めの変化球を捉え、走者一掃の適時二塁打で勝ち越しに成功する。さらにその後はスクイズで1点を追加し、5対1と突き放す。これで飯島は勢いに乗った。

 飯島は速球、変化球の精度の高さも兼ね備えた右の本格派。縦回転で投げる投手は非常に多いのだが、力の入れどころが分からなかったり、フォームの軸がぶれる高校生投手が非常に多い中、飯島はそういう傾向がない。しっかりと足が上がり、左腕のグラブを高く掲げ、テークバックに入ったとき、しっかりと肘が上がり、縦回転で振り下ろす。足を挙げてからリリースに入るまでの流れを見ると体の突っ込みがなく、軸のブレも小さい。そこが力を発揮できる点だと思う。

 5回まで140キロを超えたのは、19球。145キロは1球、143キロは3球、142キロは10球、140キロは5球。そのストレートがひざ元に決まる。そして変化球は120キロ前後の横スライダー、縦スライダー、さらに130キロ近いスプリットがある。特にスプリットは分かっていても空振りをしてしまうほどだ。1つ1つのボールの精度、投球の組み立てを見ると、高校日本代表候補に入った右投手と比較してもそん色ない。回転数が強く、ボールにも強さがあるので、十分に代表候補に入っていてもおかしくない投手だといえる。

 花咲徳栄の打者が差し込まれたり、振り遅れのファールを連発したり、変化球を簡単に空振りしてしまう姿はあまり見たことがないファンも多いのではないか。それぐらい飯島の投球は素晴らしいものがあり、試合が進行するうちに埼玉県営大宮公園野球場に集まった大観衆は固唾をのんで飯島の投球を見守っていた。

 そしてターニングポイントとなったのは8回表だ。先頭打者は韮沢 雄也。飯島は初回から全力投球をしていたこともあって、常時133キロ~136キロ。だがここぞという場面では140キロが出て、スライダーもひざ元に集まる。韮澤は直球を捉えられ、痛烈なファーストライナーに打ち取り、安どの表情を見せた飯島は4番井上は自慢のスプリットで空振り三振に打ち取り、8回表も無失点に切り抜け、試合はいよいよ9回表。一死から2安打を放っている9番菅原に対し、再び145キロのストレートを投げ込んだ飯島。しかし菅原に安打を打たれ、1番池田には四球。そして2番橋本吏功を遊ゴロ併殺に打ち取り、試合終了。東農大三が二季連続の関東大会出場を決めた。

 勝利の瞬間、飯島は雄たけびを上げて大喜び。これまでの成果を最大限に発揮した完投勝利だった。飯島は多少球速が落ちても、ここぞという場面では140キロ台を計時できていたこと。1イニング事のマックスは以下の通り。

1回 145キロ
2回 143キロ
3回 143キロ
4回 142キロ
5回 142キロ
6回 140キロ
7回 140キロ
8回 142キロ
9回 145キロ

 筆者のスピードガンは本当に出にくいガンなのだが、1回~9回までマックスが140キロ以上を超えた高校生右投手はほとんどいない。花咲徳栄打線レベルは全国トップクラス。その打線に5失点したものの、要所を締めるピッチングは全国レベルの投手だと印象付ける投球だった。

将来の可能性

 投球の攻めを見ていても高度でここ最近、指名を受けた埼玉県の右投手と比較しても見劣りしない。このまま順調に球速を伸ばし、力を入れて、140キロ後半、7,8割程度の力で140キロ前後の速球で抑えられるほどになると、さらに失点がされない投手になりそうだ。

 夏までさらに自分の実力を引き上げることができるか注目していきたい。

情報提供・文:2019.04.29  河嶋 宗一

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