湯沢 健太選手 (大館鳳鳴)
寸評
旧チームから活躍する選手で、勢いのあるストレートとブレーキーの効いたカーブとのコンビネーションで相手を打ちとってゆきます。 (第一印象) 身体はそれほど大きくなく、まだバラツキも目立つのですが、土台になるフォームが良いのが気になりました。 (投球内容) 球速は、昨夏の時点で125~130キロ強ぐらいでしょうか。縦に割れるカーブが有効で、特に左打者の方が右打者に対するよりも制球が安定するという、珍しいタイプの右投手です。 <長所> グラブを最後まで内に抱えられているので、両サイドの投げ分けは安定。足の甲の押し付けも深いので、ボールも低めに集まりやすいフォームです。ただ「球持ち」も悪くないように見えますが、まだ指先の感覚はイマイチ。どうしてもボールが、バラついてしまいます。リリースが安定してくれば、かなり制球力を持った投手に育つのではないのでしょうか。 振り下ろした腕が身体に絡んでくるなど、腕がしっかり振れるところが魅力。ボールに体重も、ある程度しっかり乗せられます。そのためストレートも、打者の手元まで伸びてきます。さらに球速が増して来ると、質の良い球が期待できそうです。 <課題> 「着地」までの粘りは悪いと思わないのですが、カカトから着地するせいか?少し体の「開き」が早いように思えます。コースを突いて勝負するタイプだけに、球筋がいち早く見極められないことは避けたいところ。ここを改善しないと、良い球を投げても踏み込まれて打たれてしまいます。
更新日時:2012.06.12
将来の可能性
スケールがあるタイプではないのですが、実戦的なフォームと安定したコントロールで、将来試合を作れる投手になれる可能性があります。ボールにも体重が乗せられるなど、体が出て来くればストレートの勢いでも勝負できるようになるでしょうし、カーブなどのブレーキも素晴らしいだけに楽しみな投手。高校よりも、さらに大学などに進んで飛躍が期待される、少し長い目で見守ってみたい選手です。
更新日時:2012.06.12