伝統的にスラッガーが多い済美。その中で長距離打者としての素質はピカイチと呼ばれるのが山田響だ。ここまで高校通算29本塁打。逆風でも関係ないパワーが魅力だ。そんな山田の打撃はじっくりと見ていくと独特のメカニズムで打っていることが分かった。
(打撃)
スラッガータイプでは前さばきで勝負するタイプとポイントが後ろ目で勝負するタイプがいるが、山田はポイントが近い。一見、詰まっているように見えても運んでしまう。
非常にハイレベルな打撃に挑戦しようとしている。
まず構えから見てみるとオープンスタンスで構えて、少し重心を下げて構えている。構えを見るとうまく脱力が抜けており、うまく始動に入っていきやすい構えだ。
押し込んで打つタイプで、始動のし掛けやステップについてはかなり試行錯誤している様子。夏は左足をしっかりと上げて打ちにいっていたが、秋ではステップを広めに置いてノーステップで打ちにいっていた。このステップで気をつけたいのは骨盤が回らず、手打ちにならないこと。ここに狂ってしまうとつまり気味に打球が増えてしまう。
驚きなのは、これほどバックスイングを深く取りながらも、右肘をしっかりと畳んでインコースを振り抜くことができていること。
実際に昨秋の愛媛大会決勝戦はインコースを振り抜いたものだった。 良い時の山田は上半身の開きが抑えられて、骨盤から回っていて、下半身主導で打てるか。その状態を維持して、確実性を高めていきたい。 非常に癖のある打法ではあるが、高度な打撃に挑戦をしている。あとは場数を踏んでいけば、注目を浴びるタイプ。
見ていて興味深い選手だった。
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