木村 雄馬選手 (早鞆)

木村 雄馬

球歴:早鞆

都道府県:山口

ポジション:三塁手

投打:右 / 右

身長:174.0 cm

体重:79.0 kg

学年:卒業

寸評

 選抜の智弁学園戦では、チームの4番として右に左にセンターへと、強烈な打球でヒットを連発。相手は、ドラフト候補にも名前があがる 青山大紀 投手。その打撃が、全国級であることを、深く我々に印象づけた。 (第一印象)  バットを豪快に振って来る姿は、まるで 中村紀洋(ベイスターズ)を彷彿させるような選手。豪快さの中にも、上手さも兼ね備えた打撃は印象的でした。 (守備・走塁面)  残念ながら智弁学園戦では、殆どボールが飛んできませんでした。しかしながら数少ない場面では、非常に打球への反応がよく、守備範囲の広さを感じます。ただちょっと危なっかしい部分もあるので、凄いプレーをする反面ミスも少なくないタイプなのかなと思います。ただ地肩も強いですし、三塁手としての資質はかなり高いのではないかと評価します。  ただ一塁までの塁間は、4.8秒強。これを左打者に換算しても、4.55秒強ぐらいと、高校生としても足は遅い部類。実際新チーム結成以来の30試合で、僅か1個しか盗塁はしていません。そう考えると足を売りにすることは、将来的にも考え難いのではないのでしょうか。 (打撃内容)  投手の重心が沈みきった時に始動する平均的なタイプなので、ある程度の対応力と長打力を兼ね備えた中距離打者だと考えられます。このタイプは、長距離打者というよりは、勝負強い打撃が売りのポイントゲッター。実際彼の打撃を見ていると、広角に打ち返す中距離ヒッターという感じが致します。 <長所>  前足を軽く引いて、グリップを高めに添える強打者スタイル。特に深く腰を沈め、両目で前を見据える姿勢・全体のバランスも悪くありません。構えが理に適っているだけでなく、打席での独特の雰囲気を持っています。  足を大きく引き上げて、始動~着地までの「間」は取れており、打てるポイントは多く幅の広い打撃が期待できます。また右に左にセンターへと、どの方向にも強く打球を飛ばせる選手なので、どのコースの球にも対応できます。タイミングもコースにも幅のある、それでいて長打も期待できる穴の少ないタイプです。またそういった上手さだけでなく、どの方向にも非常に強い打球を飛ばせるのも、彼の最大の魅力です。 <課題>  踏み込んだ足元が、インパクトの際にブレてしまいます。弱点があるとするならば、外角真ん中~低めへの厳しいコースや外に逃げて行くスライダーなどへの対処に課題を感じます。逆にそこにコントロールミスしなければ、痛手を喰らうことはないのかなとも思います。  打撃の準備である「トップ」を作るのが、遅れ気味です。独特のハンドリングで流れの中でボールを拾うタイプであり、型をキッチリ作って振って来るタイプではありません。またバットの振り出しも少し遠回りであり、それをバットのヘッドを無理に立てようすることで、少しいびつなスイングになる時があります。彼のようなタイプは、流れの中でボールを拾うタイプであり、あまり型を気にせずに振りぬいて欲しいかなと感じます。  結構頭を動かしてボールを追うので、目線が安定しない部分があります。更に体の開きも我慢できないのですが、軸足だけは地面から真っ直ぐ伸びており、軸を起点に綺麗な回転は描けています。この辺の粗い打撃が、新チーム結成以来の打撃が.300厘程度と、際立つ率が残せない要因だったのではないかと考えます。
更新日時:2012.05.02

将来の可能性

 体が強打者にしては大きくない点と走力がない部分が、高校からプロと考えると厳しいように思えます。ただ持っている打撃の資質と三塁手しての守備の資質は高く、これは全国的に見てもトップクラスではないのでしょうか。  特に今のアマチュア球界では、バットを振れる選手は少なく、特に型にこだわり過ぎた打者が多いのも確か。そういった意味では、非常に貴重な存在であり、今後に期待が持たれます。個人的には、その資質を高く評価する選手であり、今後も大学や社会人での活躍を期待せずにはいられません。いずれはプロをも視野に入れて、ぜひ志し高く野球を続けて欲しいですね。今後も、追いかけてみたい一人でした。
更新日時:2012.05.02

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