中島 和俊選手 (秋田南)

中島 和俊

球歴:秋田南

都道府県:秋田

ポジション:投手

投打:右 /

身長:175.0 cm

体重:72.0 kg

学年:卒業

短評

観戦レポートより抜粋(2015年06月05日)  この高橋 樹也と対等以上の投球を見せたのが秋田南のエース・中島和俊(3年)である。175センチ80キロ。下半身が実に逞しく、土台となるものが素晴らしい。豪快なワインドアップから始動し、左足をゆったりと上げたフォームから繰り出す直球は常時140キロ前後で、最速145キロを何度も計測。上半身の力が強く、投球フォームを見ても、テイクバックに入ったときの肘の上りが良く、胸を大きく張り、肩甲骨をうまく使って、鋭く腕を振る形ができている。 高橋を見ようとしていたスカウトにとっても良いアピールになっただろう。 中島だが昨年まで175センチ72キロでスピードも最速も139キロが行くのがやっとであった。この冬に取り組んだことは、 「やはり食べる量を増やし、走り込み、ウエイトトレーニングにも力を入れたことですね」 トレーニングの成果もあり、春先からコンスタントに140キロ台を計時するエンジンを作り上げた。130キロ台のスライダー、フォーク、110キロ台のカーブも悪くない。初回に内野ゴロで失点を許したが、5回までノーヒットワンランの投球を見せていた。  ただ課題があるとすれば、175センチなので投手としては角度がないこと。プロでも、この身長で活躍している投手は多いが、その投手と比較すると、下半身の粘りがないこと。まだ踏み込み足の歩幅がやや狭く、べたっとついて投げている。タイミングが取りやすい形となっているのだ。つまり140キロ台を計時していても、当てられることが多いということ。それでも11奪三振と三振は取れるが、もう少し力づくではなく、コンビネーションで取っていきたいところ。また思い通りに投げるコントロールがなく、力んでしまい、先頭打者出すこと6回、そのうち四球は4回とリズムを悪くする要因となっている。  試合後、中島は、「ストライク先行ができず、四球を出してしまい、試合を作り切れなかったところがあるので、夏へ向けてストライク先行ができるような投球をしていきたい」と課題を語った。被安打5本に対し、四死球は9個。球数は147球と、夏の大会を見据えると、球数を少なくするためには、四死球を減らしていきたいところ。  投球面において投球の強弱であったり、フォームでも緩急をつけて、打ち難さというのを追求する時期でもあるだろう。140キロ台を投げ込むエンジンの大きさは見事であり、あとはそれを生かす技術だけである。将来的には160センチと小柄ながら150キロ近い速球を投げ込む美馬学(東北楽天)をほうふつとさせる投手になりそうだ。
更新日時:2015.06.06

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