出口 心海選手 (盛岡大附)

出口 心海

球歴:盛岡大附

都道府県:岩手

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:183.0 cm

体重:80.0 kg

学年:卒業

寸評

 この夏、花巻東を破った実戦派左腕。最速145キロ左腕という見出しであったが、私の中ではコーナーワークを存分に活かす事が出来る実戦派左腕として映った。こういう投手こそ長く生きる。ドラフト候補として名前は上がっていたが、大学4年間で、プロ入りを目指すこととなった。 (投球内容) ストレート 138キロ 常時130キロ前半~130キロ中盤 スライダー 115キロ前後 カーブ 115キロ前後  しっかりと体重を乗せて投げ込む速球は球速以上の勢いを感じさせ、狙って高めのストレートで奪えるのが良い。ただこの体格の割にはもう少し球威・ストレートの球速は物足りない。  彼の投球スタイルはコーナーワークを存分に活かした配球。左打者にもベースで覆いかぶさった構えをしている打者に対しても、内角にしっかりと投げ分けるコントロールが彼の強みだ。追い込んでからコーナーギリギリにストレートをズバッとついて見逃し三振を奪える時は調子が良い証拠。  課題は変化球のコントロールが安定しないこと。持ち味のピッチングが出来ない。力押しの投球をしようかと思えば、それほどの球威もない。ただスライダーのコントロールの精度が悪く、2試合見た限り、スライダーが高めに浮いて痛打される場面が目についた。そのためストレートが頼らざるを得ない投球。直球は走っていても、直球を投げていることが分かるから痛打される。ある程度、基礎は出来あがっているが、どこか詰めが甘いのが課題だ。  クイックは展開に応じて1.6秒台の足上げと1.25秒前後のクイックを使い分けているが、クイックをする時はコントロールが乱れてしまうので、クイックは出来ない投手だ。牽制は上手い。 (投球フォーム)  ノーワインドアップから始動し、右足を上げていき、左ひざを一本足で立つ。気になったのはちょっと猫背気味なのか、立ち方があまり良くないこと。そのため頭が突っ込みやすいのが気になった。  右足を一塁方向へ伸ばしていきながら重心を少しずつ下げていき、前足を送り込んで着地。ステップ幅を広く取って、ゆったりと着地し、タイミングを遅らせる意識を持っている。軸足を折り曲げて着地。テークバックは内回りの回旋をしていき、しっかりと肘を上げることができている。リリースの時、肘を上げることが出来ており、胸郭を使ってしっかりと胸を張ることが出来ている。リリースの際、左肘を出して打者寄りで離すことは出来ているが、打たれる時は頭が突っ込んで、球離れが早くなってしまう時がある。彼が打ち込まれる時、コースへ投げたつもりが、甘く入ってしまい打たれるというのがあったが、突っ込んだフォームになり、前足に体重が乗らず、抜けたボールが多くなる。
更新日時:2012.12.08

将来の可能性

 長身で、コーナーの投げ分けが出来る実戦派投手。タイプとして楽天の塩見貴洋と似た投手で、良いところも悪いところも塩見に似ている。卒業後は強豪大学でもすぐに頭角を現すタイプだろう。順調に行けば、4年後にはドラフト上位候補として注目される左腕になるかもしれない。それぐらいの志を持ってこの4年間、歩んでいってほしい。
更新日時:2012.12.08

1 Comment

  1. 匿名

    2024-03-02 at 4:17 PM

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