沼田 優雅選手 (天理)

沼田 優雅

球歴:天理

都道府県:奈良

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:171.0 cm

体重:73.0 kg

学年:卒業

寸評

天理のエース。昨年から先発として登板を経験しており、ゲームメイク能力の高さ・制球力の高さは際立っていた。選抜では先発登板をしたが、4回で降板。リードしていたものの、逆転負けを喫した。それからは完投できる投手になると一念発起したのか、選抜の時に比べてだいぶ体つきが逞しくなった姿で甲子園に戻ってきてくれた。選抜から成長を見せた部分もあれば、悪くなった部分もあるとはいえ、彼も少しずつ成長しようという意気込みが感じられた。大学以降のブレイクが期待される沼田投手を取り上げてみたい。 (投球スタイル) ストレート マックス138キロ 常時130キロ~136キロ スライダー 120キロ前後 チェンジアップ 120キロ前後 カーブ 105キロ前後 直球の威力は以前より増してきた印象があり、ミットに突き刺さるようなストレートをびしばし投げ込むことができていた。コンスタントにマックスを連発しており、以前にはなかった力強さが見えた。スライダー、チェンジアップ、カーブをテンポよく投げ込むことが出来ており、特にチェンジアップをマスターしたことにより三振を狙える投手になった。ただ直球の威力、スピードが増した分、高めに浮く事も少なく、ストレートが振り抜かれていたのも見逃せないポイント。投球センスの上手さで抑えることができているが、ちょっと詰めの甘さを残したのが履正社の投球であった。 (クイックタイム) クイックは1.1秒台と素早いクイックが出来ている投手。フィールディングの動きも軽快で身のこなしも良い。牽制もしっかり入れるタイプで、タイミングも良い。走りづらい投手だろう。 (打者の攻め) ・右打者 両サイドに速球、変化球を投げ分けるスタイル。ストレートでも、変化球でもストライクを取れるし、意図的にボール球が使える投手。投球の幅はかなり広く、誘い球で打者を誘惑することもできるし、直球の威力が増し、チェンジアップをマスターしたことで三振を狙える投球もできるようになった。 ・左打者 両サイドに速球を投げ分けるスタイル。インコースを多用するが、これは体を起こしてアウトコースにストレートを投げ込む。時折、決め球であるチェンジアップを織り交ぜることにより投球の幅が広がったといえる。ただ高めに浮くことも少なく、相手打者に振り抜かれることが多かった。 (投球フォーム) ノーワインドアップから入っていき、ゆったりと右足を上げていく。その後、右足を二塁方向に送り込んで、ゆっくりと着地していく。グラブを一塁側方向にむけて、テークバックをとっていき、リリース。テークバックのトップに入ったときボールを持った腕は頭の後ろに隠れていますから、出所は見にくいでしょう。球持ちは良く、フィニッシュではしっかりと腕を振り切ることができている。気になったのは軸足をプレートの押さえつけ。以前はしっかりと押さえ付けていたものの、その押さえ付けが甘くなることが多く、それが高めに浮く要因になったのではないかと考える。
更新日時:2011.03.21

将来の可能性

投球センス・間の取り方・投球術・ランナーを置いてからの各種技術は高校生としては高いレベルにあり、十分に大学でも台頭できるレベルに達しているのではないだろうか。志高く取り組むことができれば、制球力のある左腕は使いやすいだけに早い段階での実戦登板が期待できるのではないだろうか。地味でもチームに欠かせない味のある左腕になってもらいたい。
更新日時:2011.03.21

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