生沼 弥真人 (早稲田実業)
生沼 弥真人
- 都道府県:
- 東京
- 高校:
- 早稲田実業
- 学年:
- 2020年卒
- ポジション:
- 一塁手・三塁手・遊撃手・外野手
- 投打:
- 右/右
- 身長:
- 182cm
- 体重:
- 85kg
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- 寸評
清宮 幸太郎、野村 大樹という2人の怪物打者を輩出した早稲田実業。その2人の後を継いで主将となった生沼弥真人。この2人と比べて何が優れているのかといえば、ユーティリティぶりである。東京代表では不慣れなキューバの球場で一塁・三塁・外野をそつなくこなし、さらに長打・軽打を兼ね備えて、キャプテンシーが優れている。ユーティリティで強打者という文句なしの野球選手である。
(打撃)
打撃は一発を打つ長打力はあるが、この選手の長所は速球派、技巧派問わずに攻略できる対応力の高さにある。高校2年生としてはかなりの完成度の高さ。
スタンスはスクエアスタンス。グリップは肩の位置において、バットを立てて構えている。投手の足が下りたところから始動を仕掛けていき、ややすり足気味にタイミングをとっていく。ヘッドを投手方向にあまり傾けすぎず、トップを取る。その後、右ひじを折りたたんでバットを振り回していき、投手寄りのポイントでとらえることを意識している。生沼は速球投手に対しても少しポイントを遅れながらも右方向へ安打が打てて、甘く入れば長打にすることができる。
早稲田実業は11月下旬から12月上旬まで試験がありなかなかまとまった練習がとれなかったという。その遅れを取り戻すために、出発日(15日)の最終週では懸命に練習をして、現地入りしてからも宿舎近くの公園で懸命に素振りを行っていた。限られた中で集中して取り組む姿勢が結果として出たと思う。
(守備・走塁)
生沼は守れるポジションが多い。一塁・三塁・外野手。高校入学当初は遊撃手を務めていた。早稲田実業の和泉監督は守備力がある選手を一塁に任せる方で、生沼の守備を評価している。実際に見ても、ベースよりの速い打球についていくことができて、ワンバウンド処理も悪くない。
三塁守備もそつなくこなし、さらに強肩。不規則なバウンドをするキューバの球場には苦しみ、緊迫した場面で悔しいミスもあった。それも糧になると思う。春、夏ではピンチの場面で難なく守れる選手になってほしい。
外野守備もそつなくこなす選手で、何よりスローイングの安定性と強さが素晴らしい。キャッチボールから見ても強肩が分かる選手で、実際にバックホームを見ても強い。
- 将来の可能性
- 打撃、守備ともにハイレベル。キューバ遠征でもすぐに打てたわけではなく、試行錯誤を重ねながらどういうメンタリティで行けば打てるのかを気づきを彼なりに得たことで、結果を残すことができたのはポイントが高い。なぜかというといつも調子よく打てるわけではないから。生沼は苦しみながらも解決策を導き、結果を残せる対応力がある。
内外野守れて強打者タイプというのはあまりいないタイプ。人間的にまじめで粘り強く、キューバ遠征では宿舎で選手ミーティングを重ね、結束を深め、試合中は声がかれるぐらい声を出してチームをけん引した。なかなか勝てないときでも快く話をしてくれた選手で人間性も申し分ない。
キューバに勝つのは本当に大変だった。その過程を経験している選手は大変貴重。実力的に見て、今年の日本代表候補と推していい選手だと思っている。 - 情報提供・文:2019.01.04 河嶋 宗一
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