甲斐 大貴選手 (南部)

寸評

　旧チームから2年生レギュラー中心のチームの中でも、5番・三塁手を任されていました。特にチームで一番、しっかりバットが振れる選手。足を高く引き上げて、強く踏み込むことで、強靭なスイングを生見出します。 （第一印象） 　少し脆さは感じるものの、ボールをよ～く手元まで引きつけて、思っきり振りぬくスイングには爽快感があります。2012年度において、和歌山を代表する強打者になるのではないかという期待が持てます。 （長所） 　三塁手としては、最初の一歩目の反応に優れます。サードにとって、これが一番大事な要素。ただキャッチングは少々危なかっしいのが気になりますが、地肩もかなり強いと言えるでしょう。夏までに、何処まで安定した守備力を身につけられるのか注目したいです。 　バットを上からダウンスイングで、ミートポイントまで振り下ろします。バットの先端であるヘッドを立てているので、低めの球を上手くすくいます。強いライナー性のあたりを連発するのが、この選手の特徴でしょうか。 　この打撃を支えるのが、踏み込んだ足元がブレない下半身の安定にあります。軸足にも強さを感じますし、バットも最後まで強く振りぬけています。 （課題） 　打撃の準備である、「トップ」を作るのが遅くれがち。もう少しバットを早めに引いて、速い球に立ち後れないように形をつくっておきたいです。 　足を大きくあげておろして、動きが忙しいフォーム。早めに始動しているぶん余裕はあるのですが、もう少し動作をシンプルにできると、対応力も変わって来ると思います。

将来の可能性

　いかにも和歌山の強打者といった感じで、思いっきりの良さが目立ちます。ただその分粗さも同居しており、どういう風に育って行くるのかは見えてきません。けしてホームラン打者ではありませんが、二塁打・三塁打のような長打は多いタイプでしょう。旧チームからレギュラーの多い夏の南部は、優勝候補の有力校になるでしょう。その中心にいるのが、この選手ではないのでしょうか。