木村 祐也選手 (智辯学園)
寸評
近畿大会で故障した 青山 大紀 の穴を埋めて、優勝に貢献した投手。神宮大会でも1イニングですが、鳥取城北戦に登板しました。ずんぐりむっくりした体型から、球威のあるボールを投げ込みます。 (第一印象) 球速は常時130キロ前後ぐらい(MAX132キロ)なのですが、もっと速い球を投げられそうな馬力を感じます。一冬超えて選抜の頃には、常時135キロぐらいを連発できるような投手に。更に上手くゆけば、夏までに140キロ近い球威のストレートで押せるような力強い投手に変貌しそうです。現状は、カーブ・チェンジアップなどの変化球があるようですが、まだまだ発展登場の投手といった印象を受けました。 (長所) 神宮大会でも一球だけ投げた、チェンジアップみたいな球が中々良かったですね。この球を武器にできるようだと、球に力があるだけに、面白いかと。 「着地」までの粘りはそれほどではないのですが、体の「開き」は抑えられています。また腕をしっかり振れて、体重移動も悪くないので、そういった意味では将来的にストレートに大いに磨きがかかる可能性を秘めています。 (課題) 残念なのは、足の甲での地面の押し付けが浅く、ボールが高めに抜けてしまうことが多いですね。また「球持ち」も浅いので、ボールを低めに押しこむことができません。そのため将来的にも、制球の不安がつきまといます。せっかく速い球を投げられる能力があっても、制球のために力をセーブしないといけなくなるかもしれません。 お尻が一塁側に落とせないので、体を捻り出すスペースが確保できていません。その状態で、カーブを押し出すので負担がかかりやすいはず。更に腕の角度を無理についけているので、肩への負担も少なくありません。そういった意味では、一見頑強そうに見えますが、故障への不安は拭えません。
更新日時:2012.01.30
将来の可能性
甲子園でも、青山の状態にもよりますが、登板の機会はあるかもしれません。まだまだこれからの投手ですが、ボールが速くなる要素がある投手。夏までには、もう少し体のキレを意識しつつ、パワーアップも並行して行なって欲しいものです。
更新日時:2012.01.30