小保根 誠選手 (履正社)

小保根 誠

球歴:履正社

都道府県:大阪

ポジション:一塁手

投打:右 / 右

身長:177.0 cm

体重:77.0 kg

学年:卒業

寸評

 選抜では、4番・一塁手として出場。腕っぷしの強さと安定した下半身を元に、非常に力強いスイングをしてきます。 (第一印象)  木製バットを握らせても、充分通用するような力感溢れるスイングが印象的。選抜緒戦地球環境戦では、厳しい内角攻めにあいながら、力で強引にヒットに結びつけました。 (守備・走塁面)  一塁手としての動きは、平均的かと思います。実際新チーム結成以来の40試合で、2失策。けして安定していると言ったほどの数字ではありませんが、極端に安定感を欠く数字でもありません。ただ将来的に、他のポジションを担えるような高い身体能力はないように思えます。  一塁までの塁間を、4.8秒前後。これを左打者に換算しても、4.55秒とかなり遅いタイムです。実際新チーム結成以来の132打席で2盗塁、これをプロ野球の規定打席である446打席に換算してみても、年間7個ペース。高校生のなかでも、走力は遅い部類と言えそうです。 (打撃内容)  スクエアスタンスで、腰を沈めて構えます。グリップを高めに添えた強打者スタイルで、両目で前を見据える姿勢や全体のバランスも悪くありません。打席での集中力を感じさせる選手でありますが、少し力が入りすぎかと思います。 <長所>  踏み込んだ足元が、インパクトの際にブレません。ベース側にインステップして踏み込むので、外角の球でもキッチリはじき返します。右にも左も強い打球が飛ばせるのが、この選手の持ち味でもあります。  早めに打撃の準備である「トップ」を作り、ミートポイントまでは上からロスなく振り下ろします。そして大きな弧を描いて最後まで振り抜きます。この選手、基本的にボールを遠くに運ぶタイプではなく、強烈な打球で野手の間を抜いたり、外野手の頭の上を越えてゆくような、二塁などの長打が多いタイプだと考えられます。  足の上げ下げが小さいので、頭の動きは小さく安定しています。体の開きは我慢できますし、軸足にも安定感があります。軸を起点に、綺麗な回転で打てています。 <課題>  始動が遅すぎて、リリース直前に行われます。そのため、一定レベル以上の球速・キレのある球には差し込まれます。また始動~着地までの間がないので、どうしても読みが外れると、その対応に苦労します。それでも瞬時にタイミングを取り直すような動作がみられ、意外に器用な選手なのだなと思います。ただもう少し始動を早めて、余裕のある動きをしたいですね。  ベース側にしっかりインステップしてくるので、外角には強いです。その反面、内角の捌きが窮屈なところは、選抜でも見られました。
更新日時:2012.04.17

将来の可能性

 打撃に関しては、遅すぎる始動に若干余裕を持たせたいところ。ただ残念なのは、守備・走力のレベルが低く、将来的に使われるポジションが限られ、起用の幅が狭いところでしょうか。特に彼のような、オーバーフェンスを得意としている長距離砲ではないので、その点は余計に気になります。  他のポジションも守れるようにするか、一塁というポジションを極めるのか。今後の進むべき方向性は、大きく別れます。打撃も、このまま幅のある打撃と勝負強さで勝負してゆくのか、長打力を求めてゆくのか。そういったプレーの岐路に立っており、考え方次第で大きく今後が変わってきそうです。一体どんな方向性で彼が勝負してゆくのか、今後も見守って行けたらとおもいます。力強いスイングに関しては、この選抜でも最もに印象的な選手でした。
更新日時:2012.04.17

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