宮崎 竜之介選手 (早鞆)

寸評

　早鞆の主力打者。秋季大会では打率.400、1本塁打、9打点と主力打者としてしっかりと活躍を残した。甲子園では初戦で敗退したが、9回に青山 大紀から二塁打を放ち、意地を見せた。 （打撃） 　スタンスはスクエアスタンス。グリップを肩の位置に置いて背筋を伸ばして構えている。腰も据わっており、投手にしっかりと正対が出来ており、筋の良い構えをしているといえる。投手の重心が下がったところから始動を仕掛けていく。仕掛けは若干遅く、引き付けてボールを強くスタイル。 　足をしっかりと上げていき、真っすぐ踏み込んでいく。足上げでしっかりと溜めを作る。そしてトップの動きを見ていくとバックスイングは大きく取って、ボールを叩く。しっかりと足上げでリズムを取って、そしてトップもしっかりと取って、ボールを強く叩く。それによって打球を飛ばすことが出来ているのではないだろうか。スイングの力感、打球の速さは中々のレベルに達しており、筋の良さを感じた。 　踏み込んだ足もしっかりと押さえており、膝の開きも小さい。良い打球を打てる時の打撃フォームは始動からフィニッシュまで体に近い軌道で振り抜くことが出来ており、センスの高さを感じさせる。簡単な駆け引きでは打ち取るのは難しいバッターではないだろうか。 （守備・走塁） 　もっと見てみたいと思ったのは彼の守備。守備機会は僅かに一度しかなく、彼の守備力を掴めないまま終わった。その守備を見る限り、ボールを丁寧に捌いているという印象を持った。そして走力もあまり分からないまま終わった。

将来の可能性

　打撃センスは評判通り。縦の変化球の対応に課題を残したが、速球に力負けしない打撃が出来る内野手で、山口県を代表する内野手であることは9回の二塁打から伺えた。もう少し複数の試合を見て、判断したかったが、しっかりとアピールすることなく終わってしまった。高卒タイプ云々ではないと思うが、大学・社会人で十分に活躍が期待出来る素材と見た。 　最後の夏では主将としてチームをまとめ上げて、夏に戻ることが出来るか注目である。