園道 工也選手 (専大玉名)

園道 工也

球歴:専大玉名

都道府県:熊本

ポジション:投手, 遊擊手

投打:右 / 左

身長:166.0 cm

体重:66.0 kg

学年:卒業

寸評

 専大玉名のショートストップ。チームとしては大敗したものの、一人だけ輝きを見せてくれた。走塁では二盗、三盗を記録。守備では軽快な守備を披露。打撃では三塁打。投手としては打ち込まれたものの、最速145キロを計測し、投走攻守にアピールを見せた。 (打撃)  軸がぶれず力強いスイングから鋭い打球を飛ばす。身長168センチの小柄とは思わせない強打者スタイルが売りである。  スタンスはスクエアスタンス。グリップは高めに置いて背筋を伸ばして構えている。腰が据わり、ビシッと構える事が出来ており、構えからセンスの良さが伝わってくる。  投手の足が降りたところから始動を仕掛けていき、足を小さく上げて真っすぐ踏み込んでいく。始動の仕掛けが遅く、ぎりぎりまで始動を仕掛けるスタイル。そのため足上げでは対応に遅れるために足上げを小さくし、ノーステップに近い形で打つことになる。軸のブレを防ぐためであると思うが、この後の動作を見ると目線のブレを防ぐことが出来ている。ただ軸のブレを最小限に抑え、ステップを小さくする打者の殆どは柔軟な打撃が出来るタイプは少なく、どちらかというと一点必殺の打者が多い。全体の打撃を振り返ると様々な球に適応するタイプではなく、狙い球を絞り、強烈なヘッドスピードで打ち返すタイプ。  トップの形成はしっかりできており、遅れずに取ることができているため140キロ台の速球にも振り遅れることはない。トップを深く取ることにより、強く鋭い打球を生み出すこととなる。ただグリップが入りすぎて、尚且つインステップ気味に踏み込んでいくためにインサイドには窮屈になってしまうのではないだろうか。トップからインパクトまでロスすることなく振り抜くことが出来ており、インパクトで強く押し込むことができているので、鋭い打球を飛ばすことができている。フォロスルーもしっかりと振り切ることができている。 踏み込んだ足はインステップ。外角の球を強く捌く狙いが見え、踏み込んだ足が開かずにキープできており、下半身の力をしっかりと伝えることが出来ている。そのためミスショットすることなく、高い確率で強い当たりを打つことが出来ており、鋭く力強い打球を打つ上では高度な技術を備えた選手である。 (守備・走塁)  打球に対する反応は優れており、グラブ捌きも悪くなく、守備範囲の広さも光る。地肩は投手として145キロを計測するほどなので、相当な強さを持っているといえるだろう。今回は肩の見せ場はあまりなかったが、力強いスローイングを見せており、上のレベルでもショートとして育てたいと思わせる選手。  塁間タイムは4.10~4.2秒前後。三塁打のタイムは12秒00とトータルすると際立つ走力はないのだが、二盗だけではなく、投手の癖を掴んで三盗を決めており、相手の隙をついて塁を盗む能力は高校生として優れている。際立つほどの走力ではないが、今後も一歩目のスタートを速くし、相手の癖を盗む観察力を養うことが出来れば、上のレベルでも走れる選手になっていくだろう。
更新日時:2011.10.06

将来の可能性

 投手としては145キロを計測するほどのスピードボールを投げるが、上背のなさ、フォームを含めて投手向きではなく、将来は野手であろう。走攻守ともに高いレベルに到達しており、強豪大学でも続けられる技量はあるだろう。技術的には課題はあるものの、身体能力に優れた選手であり、走攻守に意識の高さを感じられた選手なので、高いレベルに身を置くことがで自分の課題を見出して努力していけると見込んでいる。個人的には今のスタイルをベースに好投手を打ち砕く打撃が実現できるようになると面白い。小さくても小気味良く、力強く動けるショートストップに成長を遂げて、大学球界で活躍することを期待している。
更新日時:2011.10.06

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