藤本 鈴也選手 (日本航空)

藤本 鈴也

球歴:日本航空

都道府県:山梨

ポジション:投手

投打:左 / 左

身長:180.0 cm

体重:70.0 kg

学年:卒業

寸評

 182センチの長身からスリークォーター気味のフォームからキレの良い直球を投げ込む左腕で、春季大会では16奪三振を記録している。もっと有名になって、ストレートのスピードも140キロ台に達していたら、八木二世(現日本ハム)として書かれていた投手だっただろう。エースとして決勝戦まで導いたが、連投の疲れもあり、思うような投球が出来なかった。  左スリークォーターから投げ込む直球は常時130キロ前後を記録しているのではないだろうか。それほどスピードはなくても、手足の長さを活かしてタイミングをずらしているのが狙いか。体の線が細く、芯がビシッとしていないフォームなので、スピードは出ていないが、肘が綺麗に回っているフォームなので、体が出来てくれば、140キロ台超えは可能な投手であろう。  変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップを投げ、右打者にも、左打者にも外角中心の配球で勝負している。まだ細かな制球力に欠け、決め球となる変化球がない。ストレートの威力不足は連投ということもあって、本来のスピードではなかったのかもしれない。  クイックも速くなく、牽制もそれほど入れるタイプではなく、フィールディングの動きも並みで、投球以外の技術も高くない。付け入る隙はありそうな投手に見える。 (投球フォーム)  ノーワインドアップから始動する。右足を勢いよく上げている。足の引き上げは大きいが、軸足がふらついており、バランスの良い立ち方とは言えず、体が突っ込みやすく、ロスのある体重移動になりやすい欠点がある。まずはバランス良く立つ事から意識してほしい。  右足を二塁方向へ送り込んでいきながら、重心を下げていき、足を三塁側へ踏み出す特徴的なステップだ。右打者の内角へ強いストレートを投げ込むことが出来るフォームだが、外角球には半減してしまうフォームではないだろうか。  テークバックは大きく取って、しっかりと肘を上げていき、胸を張ることが出来ているが、角度を活かしたフォームではなく、スムーズな回旋で制球力を重視したフォームだと思うが、リリースでしっかりと力が伝わらず、勢いが欠けるストレートが多かった。  手足が長く、肩肘も柔らかく、素材としては良い投手だが、フォームは下半身主導に見えて、ロスが多く、活かしきれていないフォームである。フォームに躍動感が出て、下半身の使い方が上手くなるようになるとかなりキレのあるストレートを投げられそうだ。
更新日時:2012.02.14

将来の可能性

 高校生左腕としてはまとまっていて、182センチ77キロと恵まれた体格をしており、手足も長く、肘も柔らかく、素材としては面白い投手の一人だが、技術的な課題が多く、一人前の投手になるにはしばらく時間を置く必要があるだろう。  卒業後は日大に進む。じっくりと力を蓄えていき、今度出会う時は見違えるような投球をしてくれることを期待したい。
更新日時:2012.02.14

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