下地 滉太選手 (日大藤沢)

下地 滉太

球歴:日大藤沢

都道府県:神奈川

ポジション:捕手

投打:右 / 右

身長:182.0 cm

体重:77.0 kg

学年:卒業

寸評

 昨年の早い段階から、2015年度の注目の球児として常に名前があがっていた捕手。今年度の、神奈川代表する野手の一人。10月に行われるドラフトに向けて、プロ志望届けを提出したことで、再びクローズアップされてきました。 (第一印象)  ボールを腕だけ伸ばして補球しようとしたり、全身でボールを止めに行こうとしないプレースタイルには疑問が残ります。そのため試合中キャッチングミスが多いのは、捕手はまずボール捕れることという私の評価からすると、物足りなさを感じます。 (ディフェンス面)  投手にミットしっかり示し、的をつけやすくしているところは良いところ。ボール1球1球の押し込みはしっかりしているので、審判からもストライクのコールを受けやすい捕り方。ただし冒頭にも書いたように、腕だけを伸ばし補球する癖があり、更にミットを地面に下ろす癖もあるので、どうしてもボールへの対応がワンテンポ遅れてミスが生まれやすいわけです。そのためキャッチングに関しては、上のレベルでもう1度基礎からやり直さないと厳しいでしょう。  またインサイドワークにもまだまだ勉強が必要だし、右手が隠れていないのでファールボールなどで怪我をする危険性も感じます。  素晴らしいのは、スローイング。捕ってから投げるまでが素早く、型をきっちり作って投げることはできています。二塁までの到達タイムは、1.8秒台を記録しますし、コントロールにも大きな狂いはないのでは? さすがに下級生から注目されてきた選手だけに、地肩の強さ、スローイングは、まさにプロを意識できるものがあります。 (打撃内容)  それほど大物打ちという感じはしませんが、スイングがコンパクトかつ、ヘッドスピードが鋭いのが特徴。今後は、いかに対応力をあげて行けるかだと考えられます。 <構え> ☆☆☆ 両足を揃えたスクエアスタンスで、グリップを高めに添えます。腰の据わり具合、全体のバランスはまずまずで、両目で前を見据える姿勢は並ぐらいでしょうか。少し構えた時に固さを感じられるので、もう少し柔らかく構えられると良いと思います。 <始動> 平均  投手の重心が下がりきるときに動き出す、平均的なタイミングと言えます。このタイミングで動き出す打者は、ある程度の長打力と対応力をバランスよく兼ね備えた、中距離打者に多く見られる始動です。 <下半身> ☆☆☆  足を上げて回し込み、ベース側に踏み込んできます。始動~着地までの間はそれなりで、速球でも変化球でもスピードの変化にはそれなりに対応。インステップして踏み込んで来るので、内角より外角に意識があるのがわかります。踏み込んだ足元が地面から離れるのが早いので、引っ張って巻き込む打撃を好みます。外角の球を引っ張ろうとするので、ボールを引っ掛けてゴロになることも少なくありません。 <上半身> ☆☆☆  打撃の準備である「トップ」の形を早めに作っており、速い球には立ち遅れません。バットの振り出しにも癖がなく、ボールを捉える時もバットの先端であるヘッドが下がらずに広い面でボールを捉えられます。そのため、打ち損じは少ないのではないかと考えられます。  ボールを捉えたあとのスイングはコンパクトで、最後まで振り切ることを重視。遠くに飛ばすよりも、鋭くはじき返す打球に特徴があります。 <軸> ☆☆☆  足の上げ下げはあるものの、それほど目線は上下動しません。体の開きはなんとか我慢できているものの、軸足は少し崩れがちなのは気になります。もう少し軸がビシッと決まって、スイングできるようになると良いのですが。
更新日時:2015.10.06

最後に

 スローイング・地肩の強さはプロ級ですが、キャッチングやプレースタイルを、もう少し学んでからでもプロ入りは遅くないように思います。  打撃も変な癖がないのは良いのですが、全体的に固く脆い印象を受けますし、けして図抜けた打力の持ち主ではない。特にドラフト指名される捕手としては、やや弱い気がします。  個人的には高校から指名は厳しいかなと評価していますが、何処か育成枠あたりで指名して来る球団があるかもしれません。
更新日時:2015.10.06

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