
中尾 剛 (東海大菅生)
- 短評
- 観戦レポートより抜粋(2018年3月18日)
先発の中尾 剛が好投。前年から経験豊富な左腕だ。夏の甲子園ではベンチから外れ、秋の練習試合でも撃ち込まれることが多かったしかし。能力は低い投手ではない。左腕から130キロ後半の速球、切れ味鋭いスライダーも持ち合わせ、打っても打撃センスは高く、俊足とまさに野球センス抜群の逸材。その実力を発揮できない精神面が課題だった。そのため若林監督が下した決断は主将抜擢だった。
中尾が主将に就任したのは、11月末。そこから東京都抽選会の2月26日まで務めた。主将を務めたことで、中尾は「周りが見られるようになりましたし、練習試合、公式戦でも落ち着いて入ることができます」と3月からの練習試合では好投を続けてきた。そして投球フォームを目を向け、これまでオーバースローだったが、スリークォーターに切り替えたことで、コントロールも、スライダーに安定感が出た。投球フォームを見ていてもコンパクトなテークバックからトップに入ったときにしっかりと肘を上げていき、体の近くで振り下ろすことができる実戦的なフォームである。
立ち上がりから好投を続けた中尾。2回まで危なげなく抑えた中尾だが、ベンチから激が飛び、気合を入れた中尾は「全力で投げていきました」と、回転の良いストレートと横に鋭く曲がるスライダーのコンビネーションで奪三振ラッシュ。2回二死から5回二死まで9者連続三振と、圧巻のピッチング。5回を投げて、投球数60球、被安打1、11奪三振、無失点と抜群の内容を残した中尾だが、「三振をとれたのはよかったんですけど、あまりよくないボールでも三振になっているので、内容自体は良くないですし、ピッチングには納得いっていないです」と自己評価は厳しかった。
若林監督は「主将をやったことで中尾も自覚が出てきましたね。彼の潜在能力からすればこれぐらいやってもらわないと困る投手。今後も続けてほしい」と普段から中尾に対して厳しく接する指揮官もこの試合のピッチングを大きく評価した。現時点の実力は、今年の東京都でも屈指の左腕だろう。身体能力も高く、素質自体は東海大菅生のOBでドラフト候補として注目される高橋 優貴(現・八戸学院大)に迫るものがある。伸びしろを大きく持った逸材として今後も見逃せない。 - 情報提供・文:2018.03.18 河嶋 宗一
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決め球にできるチェンジアップもある
課題なのはコントロール
ツーストライク前に甘い球が多くその球を打たれてしまうことが多い
それを直せばプロの下位指名も狙える
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