田舎 凌選手 (都立昭和)
短評
試合レポートから抜粋 田舎は左の技巧派左腕。球速は、110キロ台だ。この投手の最大の武器は縦に大きく割れるスローカーブ。反発力が小さいボールなので、フォームが崩れると凡打の山となる。都立昭和の捕手・富樫侑己(3年)は、事前分析でカーブがカギと見ていた。あとはこのカーブをどう打たせるか。富樫は打者一巡する中で、この打者に対してはどう攻めれば良いのかと感覚的に頭の中に思い浮かぶことができていた。 田舎もしっかりと腕を振ることを意識。強力打線に対して、緩いボールを使ったり、コーナーをついて打たせて取る配球は、常識中の常識だが、そこにはしっかりと腕を振って、コントロールできることが前提となる。田舎の投球を見ると立ち上がりはリリースポイントが崩れていたが、3回以降から、しっかりと足を上げて、自分の間合いで着地をして、そして腕を振って投げることができたことで、リリースポイントも安定。そうすると上手く抜けたカーブを投じることができていて、早稲田実業の打者がことごとくタイミングが合わず、内野ゴロ。練習試合では、次々と鋭い打球を連発していて、今年も強力打線と感じていた2週間前の早実ナインとはまるで別人だった。 そして注目の清宮に対しても徹底とした外角攻め。今までの試合を振り返って内角が非常に強いと分析していた都立昭和バッテリーは「本塁打は打たれないような配球をして、シングルヒットならば御の字」という考えで徹底とした外角攻め。第2打席は右前安打。第3打席は中前安打から、外野守備が深いところを見ての二塁打になった。これも仕方ないと割り切っていた。
更新日時:2016.07.05
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