皆川 健太選手 (習志野)

皆川 健太

球歴:習志野

都道府県:千葉

ポジション:捕手

投打:右 / 右

身長:182.0 cm

体重:75.0 kg

学年:卒業

寸評

 今春から正捕手になった皆川 健太は船橋七林中出身。七林には高山 俊日大三)が有名だ。中学時代から有名ではなく、地道な努力で正捕手にまで成り上がり、安定した試合運びをする習志野を支える存在にまで成長した彼を取り上げていきたい。 (打撃)  特筆すべき長打力は持っていないものの、両方向に打ち分ける技術もあり、ファールで粘って甘い球を見逃さない鋭さを持っており、下位に座っているが嫌らしい選手だ。  スタンスはスクエアスタンス。グリップは肩の位置に置いており、無駄な力が入らない位置に添えており、背筋を伸ばして構えている。捕手寄りに立っている。投手の足が降りたところから始動を仕掛けていき、足を回しこむように上げて間を取っている。始動を早めに仕掛け、幅広いコースに対応する狙いが見える。捕手側方向へ引いていき、振り出していく。インパクトまでスムーズに振り抜くことができており、ポイントを前に置いて押し込んで打ち返すことが出来ている。そのためライト方向へ強い当たりが打てる選手であり、打球方向は幅広い。 (守備・走塁) 昨年のカカア天下だった山下斐紹と比べるとまるで対照的な捕手。何かと感情を表す山下と違って皆川は寡黙。扇の要である彼がブレの小さいプレースタイルだからこそ、習志野の安定した強さを支えているのかもしれない。   様々な投手の持ち味を引き出すリードが光る。スローイングタイムは2.00秒~2.20秒前後と平均的だが、スローイングのコントロールは良い。超俊足の走者にはかなわないが、スタートが遅れた走者にはきっちりと刺すことが出来る精度の良さがある。 キャッチングはしっかりと投手方向に向けており、投手としては投げやすい形となっている。捕るのではなく、受け取るキャッチングが出来ており、柔らかいキャッチングが出来ている。 ワンバウンド処理も上手く、しっかりと体で止めることが出来ている。打者の裏を欠く冷静なリードが出来ており、分析力も優れている。相手に狙い球を絞らせないリードが出来る点では今大会でも少数ではないだろうか。カカア天下だった山下斐紹と比べると良妻賢母と表現できる捕手で、2年生投手が全幅の信頼を寄せているのが良く分かる。 塁間タイムは4.50秒前後で左打者に換算すると4.20秒前後である。足を売りにする選手ではないが、手抜きをしない姿勢が良い。カバーリングも怠らず、一つ一つのプレーを疎かにしない姿勢は彼の成長を支えているかもしれない。
更新日時:2011.09.22

将来の可能性

 2年秋までは全く知らず、3年春で初めて見たのだが、秋からひと冬超えて急成長した選手なのだろう。それを支えているのは直向きに努力する姿勢だろう。地道に努力を積み重ね、最終学年になって花開き、投手陣に全幅の信頼を寄せられる捕手に成長した。宮内和也、泉澤涼太といったタレントが目立つ中で彼のように黒子となってチームに徹する選手が存在したのが甲子園ベスト8に躍進したのかもしれない。  甲子園の実績を買われて大学でも続ける選択肢は出てきただろう。プレースタイル的にも地味だが、大学では直向きな努力をストイックに続けられる選手が台頭していく世界だ。これからも今の姿勢を忘れずに直向きに取り組み、次の進路先でも習志野時代のようにチームのために黒子に徹する存在になっていることを期待したい。
更新日時:2011.09.22

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