増本 凌也選手 (松江商)

増本 凌也

球歴:松江商

都道府県:島根

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:178.0 cm

体重:69.0 kg

学年:卒業

寸評

 1年生ながら、夏の島根大会出雲戦で先発。将来非常に楽しみな本格派右腕が、島根に現れた。私が確認したのは、準決勝の開星戦。試合の行方が決した、8回裏の1イニングだった。それでも強打の開星打線を、3者凡退で抑えた投球は衝撃的だった。 (投球内容)  均整の取れた体格で、ノーワインドアップから静かに投げ込んで来る本格派。球速は、常時130キロ前後~最速で130キロ台中盤ぐらいまで到達しているだろう。変化球は、小さく打者の手元で曲がるスライダーとのコンビネーション。ストレートのボールの勢い・球威も感じられ、スライダーもブレーキが効いて実戦的。開星打線にも、少しも臆することなくガンガン投げ込んで来る。それでいて冷静で、ボールはきっちりコースに、それもスライダーは低めにコントロールされていた。まさに怖いもの知らずといった感じだった。 (投球フォーム) <広がる可能性>  引き上げた足を、高い位置でピンと伸ばす。そのためお尻を一塁側に落とせていて、見分けの難しいカーブで緩急をつけたり、縦に鋭く落ちるフォークのような球種を身につけることも期待できる。「着地」までの粘りも悪くなく、いろいろな変化球を覚えて、投球の幅を広げて行けるだろう。 <ボールの支配>  グラブも最後まで、体の近くに抱えられている。そのため、両サイドへの投げ分けも安定。足の甲の押し付けも、かなり長く粘れている。そのため低めにも、ボールが集まってくる。「球持ち」も前でボールを離せており、指先まで力が伝えられ、将来的には細かい制球力を身につけそうだ。 <故障のリスク>  お尻が一塁側に落とせるので、無理な捻り出しもなく負担が少ないはず。腕の角度もスリークオーターぐらいで、肩への負担も小さい。しいて言えば、少し腕の回旋が体から離れ気味なので、もう少し体の近くを軌道する腕の振りを覚えたい。今のところは、大きな故障への可能性は感じられない。 <実戦的な術> 「着地」までの粘りもあるので、打者からタイミングが取りやすいということはなさそう。ただ体の「開き」は平均的なので、セットポジションになると見やすくなるかもしれない。 振りおろした腕は体に絡んでいるので、腕は良く振れている。「体重移動」も悪くないのだが、ステップする歩幅が合っていないのか?一塁側に流れるバランスの悪さを、これから修正して行きたいところ。土台となるフォームがよく、素直に資質を伸ばして行ける可能性が感じられる。
更新日時:2011.09.15

将来の可能性

 高校卒業したらプロに行くんだという、明確な目標を持って取り組んで頂きたい。そのぐらい可能性を持った選手であり、全国そして更に上のレベルを見据えて取り組んで欲しい。今回は、僅かな観戦だったのでわからない部分も多かった。しかし課題を自ら見つけ、それを常に改善してゆくことを期待したい。2年後が、今から楽しみな投手に出会えた気がする。
更新日時:2011.09.15

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