田中 紫音選手 (屋久島)

田中 紫音

球歴:屋久島

都道府県:鹿児島

ポジション:一塁手

投打:左 / 左

身長:178.0 cm

体重:77.0 kg

学年:卒業

寸評

 懐の深い構えから、右に左へと鋭い当たりを連発できる強打者です。特に変化球に合わせるのが上手い、優れた対応力が光ります。昨夏は、5割を越える活躍でチームをベスト8に導きました。 (打撃内容)  ボールを呼び込むような、懐の深い構えが印象的。右に左へと打ち返しますが、基本は、センターからライト方向に引っ張る打撃を得意にします。バットの芯で射貫く能力と鋭い打球に特徴があります。離島の選手ですが、2011年度の鹿児島を代表する強打者だと言えそうです。  前足を引いて、グリップもあらかじめ捕手方向に添えて構えます。腰の据わりがよく、安定した下半身を持ちます。ただ少し硬さが見られるので、もう少し打席でリラックスして構えられると良さそうです。始動が、投手がリリースを迎えた後と言う遅さが、一定レベル以上の球速のある投手に対し不安を覚える部分。足を小さくアウトステップさせ、踏み込んだ足が早めに地面を離れるタイプです。そのため打球は、引っ張ることが多くなります。また足を上げる「間」がない選手なので、意外に打てる球は限られているような印象を受けます。狙い球を逃さないで叩くのが、この選手の持ち味です。  あらかじめトップの位置にグリップに添えているので、始動の遅さをこれで補います。ただ肘が下がって出てしまうスイング軌道は、ボールを捉えるまでに遠回りになってしまう原因になります。目線の上下のブレや体の開きも我慢でき、軸足にも安定感を感じます。この選手の良さは、軸がしっかりしているところではないのでしょうか。 (守備・走塁面)  残念ながら、走力についての詳細なタイムは計測できず。ただそのプレースタイルを観る限り、足を売りにして行くタイプではありません。また一塁手としては、無難にこなしている印象です。昨夏などは、リリーフとしてもマウンドに上がっていました。球速はないのですが、貴重な左腕としての役割を最終学年でも期待されそうです。
更新日時:2011.05.23

将来の可能性

 打撃に関しては、「おっ!」と思わせてくれるものがあります。ただ技術的な観点でみると課題も多く、これから修正して行くことが求められます。また守備・走力でのアピール度が低い選手だけに、けして長距離打者ではないことを考えると、更に別のポジションを担うことになりそうです。 その打撃を活かして、大学などでも野球を続けて行ける素材です。まずは、 1,始動を早め、動作に余裕を持たせること 2,構えでリラックスを心がけること 3,スイング軌道は、もう少しインサイドアウトを心がけること などがあげられます。もし卒業後も野球を続けるのであれば、これらのことを意識して、上の指導者と打撃の改善に取り組んで欲しいものです。最後の夏に、どんな旋風を巻き起こしてくれるのか、密かに期待してみたい選手でした。
更新日時:2011.05.23

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