太田 英毅選手 (智辯学園)
寸評
1年秋から全国レベルで活躍を見せてきた遊撃手。まだ攻守に粗削りだが、パワー、スピード、ここ一番で見せる勝負強さは素晴らしく、ドラフト候補として注目すべき1人になるだろう。昨秋までのパフォーマンスを振り返ってみた。 (打撃) センター方向へ本塁打を打つ上手さだけではなく、右方向にも強い打球を打てるのが強み。三振は少なく、打撃の幅は広い選手といえる。 スタンスはスクエアスタンス。歩幅を狭めた構えで、バットを立てて構えていたが、台湾選抜ではオープンスタンス気味の構えとなった。このとき、しっかりと重心を下げて、しっかり投手を両目で見据えて構えている。以前の構えと比べるとだいぶ見やすい形で構えることができている。 投手の足が着地したところから始動を仕掛けていく。始動の仕掛けはやや遅いが、グリップの位置はすぐ耳の後ろにあり、すぐにトップに持っていくことができており、立ち遅れがない。振り幅が大きいスイングだが、ヘッドの先端が下がらず、右ひじをしっかりとたたんで、内回りのスイングでボールを捉えることができており、特に外側のボールに強さを発揮している。踏み込んだ左足もしっかりと踏ん張ることができており、体軸もだいぶ安定がしてきた。結果として、木製バットを使った台湾での遠征試合では5打点を記録。木製バットにすっかりと対応ができる。 スイングスピードの速さはなかなかなもので、木製バットでこれほどのパフォーマンスができることを証明したとなれば、プロのスカウトも注目するはず。あとは選抜で、昨年よりも成長した姿を見せていきたい。 (守備・走塁) とにかくグラブ捌き、遊撃手としての動きと粗削りさが残った1年秋と比べるとだいぶ成長は見せている。スピード感は出てきたが、まだグラブ捌きの面で課題を残す。逆に遊撃手よりも二塁手としての動きの方が間違いなくよい。 速い打球に追いつく反射神経の良さがあり、前方への打球に追いついて、すぐ切り返してアウトにするなど動作に切れを感じ、二塁手の動きの方が太田にはあっている。
更新日時:2017.01.22
将来の可能性
昨年の選抜よりも走攻守で成長した一面を見せている。攻守両面でしっかりと課題をもって追求してきた様子がうかがえる。昨秋の近畿大会の準々決勝では最後の打者に終わった悔しさがある。その悔しさを晴らすべく、選抜出場が実現しそうなだけに、この選抜ではぜひ指名候補に名乗り挙げる活躍を見せていきたい。
更新日時:2017.01.22