南 貴樹選手 (浦和学院)

南 貴樹

球歴:浦和学院

都道府県:埼玉

ポジション:投手

投打:右 / 右

身長:196.0 cm

体重:85.0 kg

学年:卒業

寸評

私が選抜組以外で、今年初めてプロを意識できる高校生に出会ったのが、この 南貴樹 投手。米国人を父に持つハーフで、196センチの体格の投手と思えないようなバランスの良いフォームと長身から投げ降ろす角度が魅力の投手です。これだけの体格でありながら、ここまでバランスの取れたフォームで投げ込める投手は、あのダルビッシュ有(日本ハム)以来ではないかと思いますし、それ以前の選手では記憶がございません。 (投球スタイル) 南は、制球に課題があると聞いてていたのですが、確かにリリースにバラツキは感じられるものの、ピンチでも動じずに、自分のピッチングスタイル守れる投手で、思ったほど荒削りではありませんでした。長身から繰り出す角度のある速球は、常時140キロ前後でMAX89マイル(142.6キロ)を記録。捕手のミット押し戻すような球威のある速球で、打者の内角や高めを突いて詰まらせるのが、この投手の身上。ただ高めの速球を除けば空振りの取れるタイプではありませんが、ブレーキの効いたカーブ・スライダーなどもおりまぜ、この日は制球の脆さも魅せませんでした。 やや球全体が高いのが気になるのですが、両サイドへは大雑把に投げ分けられます。カーブでしっかりカウントを整える器用さもありますし、横滑りするスライダーを低めに集めつつ、フォークなども落としてきます。細かい制球力・マウンド捌きなどには課題を残しますが、思ったほどは荒々しくはなく、投球に破綻のないタイプだと思います。 (意識づけ) マウンドでは、ピンチにも動じず肝は据わっております。野球への姿勢も、けしていい加減な選手には見えません。ただそれほど投手に求められる繊細さがあったり、集中力を長く持続できるタイプではなさそうな気は致しました。ただこの体格にしてバランス感覚は素晴らしいですし、ある程度の器用さも併せ持ちます。その指導次第では、まだまだ、いろいろな引き出しを増やして行ける選手ではないのでしょうか。
更新日時:2010.06.15

将来の可能性

現時点では、まだまだ素材型の域を脱しておりませんが、土台の良さに加え、まだまだ伸びて行ける肉体的な伸び代も期待できます。時間は少しかかるかもしれませんが、将来はプロでも活躍できるだけの器の持ち主です。これだけの素材は、全国にも数えるほどしかいないでしょうから、ぜひ高卒でプロに入ってきて欲しい選手です。夏までに更に上積みを望めれば、一躍中位~上位指名への可能性も秘めている、関東では屈指の素材ではないのでしょうか。選抜組ならば、有原航平広陵)クラスの選手だと評価できそうです。完成度ではダルビッシュの高校時代に遙かに及びませんが、素材としての可能性は、彼に近いものを感じさせてくれました。
更新日時:2010.06.15

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