2010年07月31日 舞洲スタジアム

履正社vs近大付

2010年夏の大会 第92回大阪大会 準決勝
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履正社の主将・江原

履正社・江原主将が魅せる安定感

 10-0の5回コールド。
準決勝とは思えない、完勝ぶりである。
確かに両者に力はあったが、履正社の安定した戦いぶりは見事の一言に尽きる。

その中でも、2番を打つ江原の存在はピカイチである。2番で二塁手、そう目立った活躍が多いわけではないのだが、プレーの安定性がずば抜けているのである。
思い返すと、彼の名前が指揮官の岡田監督から出るようになったのは、昨夏からのことだった。大産大付戦で殊勲の適時打を打った彼を、岡田監督はこう評していたのだ。
「江原のように、日常がしっかりしている選手が打ったのが嬉しい。江原は練習は真面目にしよるし、授業はしっかり受けるし、学校生活もいい。先生の評判もいいんですよ。そういう選手が活躍すると、チームにもいい影響になる」。

 昨年、そう評価された江原は、新チームからキャプテンを務めている。まさに、チームの鏡となる存在の彼は、野球だけでなく、私生活を充実させ、プレーを安定させている。そして、チームの安定した戦いぶりを支えている。
大一番となったPL学園戦では自らの失策で、先制点を与えたが、最後は江原の適時打で試合を制した。その試合後、「学校生活も真面目なんだってね?」と問いかけると、江原は当然と言わんばかりにこう答えた。
履正社で野球をやるって決めた時に、親と約束したんです。野球ばっかりにならずに、勉強もしっかりやると。まだ、足りないところがあって、家に帰ってから遅くまで勉強はできていないのですが、普段の生活では、勉強も野球も、両方できています。それが約束だったんで」。

 履正社と言えば、大阪を代表するチームの一つである。特に近年の活躍は、プロ野球のオリックスT-岡田の活躍から、野球だけがクローズアップされがちだが、決してそれだけではない。以前に、T-岡田を取材した時には、「高校の時に野球だけじゃない部分をしっかりできたのが力になった」と話していたほどだ。野球以外も頑張ることで、精神的な安定を図り、プレーの安定性を促していく。「履正の野球はきっちりしているんで、日常生活もきっちりしないと」とはT-岡田の言葉である。

 履正社・岡田監督は言う。
「結局ね、プレーが安定するかどうかは普段からなんですよね。高校生は子供ですから、安定は難しいですけど、その中でも、日常生活から安定しているから、プレーも安定できるんですよ」。
普段の生活からの積み重ねは、大舞台において大きな力を発揮するものなのである。

残すは決勝戦である。PL学園は自らの手でねじ伏せた。大阪桐蔭も、金光大阪もこの舞台にはいない。ただ、だからといって、優勝が決まったわけでもない。明日、勝たなければ意味がないのだ。

「守ってリズムを作るのが自分たちの野球。それぞれが自分の役割をわかっているので、自分たちの野球をするだけです。勝ちにこだわって、試合に臨みたい」。
履正社の安定した戦いぶりを体現する主将は、そういって決勝の決意を語っていた。


(文=氏原 英明


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