2010年05月16日 舞洲スタジアム

履正社vs金光大阪

2010年春の大会 平成22年度春季近畿地区高校野球大阪府予選 決勝
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履正社 優勝に沸く選手達

履正社が4年ぶり3度目の優勝!

 履正社が4年ぶりに大阪の頂点に立った。近年、上位に進出しながらも、なかなか優勝がなかっただけに、岡田龍生監督も「今の子らは決勝は観ているけど、優勝をしていない。そういう意味ではいい自信になったとは思います」と語った。そして、「ウチは打つチームではありませんので、ノーエラーで勝てたのが良かったです」と収穫を口にしていた。

 履正社が魅せた野球――。
それは個性に頼るのではなく、すべてにおいて確実性を高めたものだった。無失策もさることながら、手を抜くことのないカバーリングと全力疾走、的確な送りバントは、この春季大会で履正社が魅せた強さだ。

 今日の試合を振り返ってみると、履正社は1回表、先頭の石井が死球で出塁、5番・大西が1球で送りバントを決めてリズムを作ると、6番・出口が左翼前安打を放ち1、3塁。すると、7番・絹川はセーフティースクイズを決めて1点を先取した。4回表には、先頭の出口が左翼前安打で出塁、7番・絹川が、またも1球で犠打を決めて、リズムを作る。四球と安打でつなぐと、1番・海部の一塁ゴロの間に1点。さらに、2番・江原が左中間を破る適時二塁打を放ち、2者が生還。計3点を奪った。

 5回裏に、 金光大阪 の反撃を浴び、履正社は2失点を喫したが、その後は要所を締めた。中でも、8回裏の守備は圧巻。1点を失い、なおも1死・1、3塁と攻め立てられたが、 金光大阪 の9番・時岡が放った遊撃へのゴロを履正社の遊撃手・山田がさばき、併殺を成功させた。ややもすると、ハンブルしかねない強烈なゴロを確実に処理し、併殺を成立だせたのだ。9回表に、履正社は1点を加点し、試合を決めた。

 堅実といえば、簡単にまとめられるが、カバーリングに全力疾走を劣らない姿勢や、1球で決めるバントなどは実に洗練されていた。岡田監督に、その点について聞いてみると、こう返してきた。
「カバーリングについて、日ごろから言うていると、他の部分もきっちりしてくる。バントも1球で決めたら、リズムができるからっていっていますし、そこはできていたかなぁと思います。上で野球をやりたいというっている選手もいますので、そこで能力だけでやるわけにはいきません。きっちりした野球を教えていかないと、上では通用しませんから」

 5回表の履正社の攻撃の場面で、セカンドゴロが悪送球を誘った場面があった。 金光大阪 守備陣のカバーリングの甘さを突いて、打者走者が二塁まで進んだのだが、それができたのは全力疾走するという姿勢があったからである。

 最後まであきらめないから、守備に回った時は何が起こるか分からないと、真剣にカバーリングに走る。今年の履正社には昨年のエースだった橋本のような大黒柱はいないのだが、それでも優勝できたのはそうした姿勢が他校を上回ったからだ。
 「日ごろからカバーリングのことは、できていなかったら、みんなで言うようにしていました。1球を大切にしてきたから、今日の試合のノーエラーがあったのかなと。意味のある試合になったかなと思います」。
 と江原主将は4年ぶりの載冠を噛みしめていた。

 「ウチはまだ力はない。他のチームがそこまで今大会に力を入れてなかっただけですよ」と岡田監督は謙遜したが、しかし、履正社が魅せたきっちりとした野球は激戦区・大阪の優勝校にふさわしい戦いぶりだった。

 

(写真=松倉雄太
(文=氏原英明






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金光大阪 【高校別データ】
履正社 【高校別データ】
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