2009年05月06日 万博球場

大阪桐蔭vs金光大阪

2009年春の大会 平成21年度春季近畿地区高校野球大阪府予選 5回戦
印刷する このエントリーをはてなブックマークに追加   

両校挨拶

【レポート01:大阪桐蔭、大勝で金光大阪にリベンジ!】 

 『絶対に勝つ』そんな大阪桐蔭 の気迫が伝わってくる試合だった。
相手は昨秋の近畿大会でサヨナラ負けを喫した金光大阪 。その先発は背番号11の東慶智(3年)。

 1回、先頭の佐野力也(3年)がセンター前にヒットを打つと、処理にもたつく間に2塁を陥れた。続く2番山口拓也(2年)がレフトオーバーの二塁打。わずか9球で先取点を挙げた。2回にも金光 守備陣1点を追加した桐蔭 。一方の金光大阪 ・横井一裕監督は、「経験の少ない東が投げているからこそ、バックがしっかり守らないといけないのに」と崩れる守備陣にお手上げの状態。

 3回、金光 はエース・藤本晃次(3年)をマウンドに送る。「3、4点では金光 に追いつかれると思っていた」と3番松下直也(3年)がセンター前にヒットを打つと、桐蔭 打線は再び猛攻。金光 守備陣は完全に浮き足だった。「桐蔭 さんの気持ちに負けていた」と横井監督。2死満塁の場面でサードの長江翔太が1塁へ大暴投。走者は全て生還し、致命的な点差がとなった。最後は打者一巡して廻ってきた松下がライトスタンドへ2ラン。

 5回戦注目の試合はわずか1時間12分で終わった。
試合後、初めて公式戦を観戦した1年生部員に笑顔を見せた大阪桐蔭 のナイン。
松下は、「今日負けてしまうと、夏に対戦した時も嫌な感じになってしまう。勝ててよかった」とニッコリ。前日に剃ったという五厘刈りの頭は光輝いていた。

 対照的に、金光大阪 の石井友弘主将(3年)はスタンドに挨拶すると、下を向きながらベンチの奥に消えた。「見ての通りです。こんな試合で悔しいとか言っていたら相手に失礼」と話した横井監督。大阪桐蔭 の気迫に根負けし、立ち合いからあっという間に土俵の外に追い出されたような内容に、あきれるしかなかった。

 2ヶ月後の夏の大会へ、両校の立場は一気に逆転した。 

(文=松倉雄太)



【レポート02:黄金対決は大阪桐蔭に軍配。金光大阪は守乱!】 

 大阪府において、今や黄金カードといわれている対戦がある。
 それが大阪桐蔭 VS金光大阪 である。第88回全国高校野球選手権大会大阪大会決勝で、延長12回及ぶ激闘を繰り広げて以来、両者はことごとく大事な試合で激戦を広げてきた。昨夏は大阪桐蔭 が全国を制し、昨年秋の直接対決では金光大阪大阪桐蔭 を破り、今春のセンバツ出場を果たしているのだ。
 その両者が激突したこの試合。

 しかし、この日だけは、予想に反する試合展開となった。

 1回表、大阪桐蔭 がいきなり先制パンチを浴びせる。先頭の佐野が中前安打で出塁、これを金光大阪 中堅手がジャックルしている隙に、無死・二塁のチャンス。ここで2番・山口は左翼フェンス直撃の適時二塁打を放ち、1点を先制した。2回表にも、大阪桐蔭 は四球で出塁した走者をつなぎ、最後は敵失で1点を加えたのだ。

 ここまでの展開でも分かるように、金光大阪 の守備陣が破綻をきたし、それがそのまま得点となっていた。そして、3回表、その流れは大量点となって大きく表れるのだ。

 大阪桐蔭 は先頭の松下・中谷の連続安打で好機を作ると、5番・畑谷の犠打で、1死2,3塁。6番・渡辺が左翼前へ適時打を放ち、まず1点。7番・吉原の遊撃ゴロを、金光大阪 ・陽川がはじいて、また1点。2死にごぎつけるるも、満塁から1番・佐野が三塁ゴロを打つが、金光大阪 の三塁手・長江が送球をミスし、走者が全て生還した。2番・山口が適時中前安打を打つと、とどめは3番・松下が右翼へ本塁打を放り込み、この回、計8点目。試合を決めた。

 投げても大阪桐蔭 の先発・大家が、低めを丹念に突く投球で、金光大阪 打線に連打を許さなかった。守備陣の方も鉄壁で一切の隙を作らなかった。中でも、驚いたのは5回裏、1死走者なしで、一塁ゴロが飛んだ場面だ少々、きつい当たりが飛んだが、これを大阪桐蔭 の一塁手・松下が、グラブにボールが収まる前に足を動かしてしまい、ボールをはじいた。しかし、これを二塁手・吉原がカバー。そして、一塁へ送ると、投手の大家がきっちりとベースに入り、アウトにしたのだ。

 このシーンを見たとき、正直、鳥肌が立った。大阪桐蔭 というと、「タレント集団」と揶揄されることが多いが、その強さは選手の能力ではない。こうしたプレーにこのチームの強さはうかがえる。全力疾走やカバーリングといったやるべきことをまずやる。だから、このチームは常に強いのだ。

 一方、敗れた金光大阪 はいいところなく敗れた。誉められるところはほとんどなかったかもしれない。しかし、黄金カードの大阪桐蔭 との対決で、完膚なきまでにやられた経験はそう多くないだろう。だからこそ、これを糧にしてほしい。大阪桐蔭 との敗戦に、今の彼らの原点はあるのだ。


この記事についてTwitterでつぶやく この記事についてFacebbokに投稿する
【関連記事】
選抜当確ラインの4強が出揃った近畿大会。8強入りには各府県1位校が3校 【ニュース - 高校野球関連】
出身校ランキング上位に変動はあるか?横浜高校OBと大阪桐蔭高校OBが同数に 【ニュース - 高校野球関連】
大阪桐蔭vs天理【2020年秋の大会 令和2年度 秋季近畿地区高等学校野球大会】
大阪桐蔭vs長田【2020年秋の大会 令和2年度 秋季近畿地区高等学校野球大会】
第1266回 なぜJFE東日本に採用されたのか?天才・峯本匠(大阪桐蔭出身)を復活させた落合監督の熱いエール【後編】 【2020年インタビュー】
第1265回 蘇った天才・峯本匠(JFE東日本)の大阪桐蔭時代。2年秋のコールド負けを乗り越え頂点へ【前編】 【2020年インタビュー】
大阪桐蔭vs履正社【大阪府 2020年秋の大会 秋季近畿地区高校野球大会 大阪府予選】
第1017回 いよいよ大阪は準決勝!大阪桐蔭vs履正社、東海大仰星vs山田の勝負のポイントを徹底分析!!【大会展望・総括コラム】
大阪桐蔭vs箕面学園【大阪府 2020年秋の大会 秋季近畿地区高校野球大会 大阪府予選】
第136回 やんちゃ坊主、甘えん坊でも能力は凄かった2018年U-15日本代表。コーチを務めた元プロ・徳元敏氏が語る侍戦士たち【西日本編】【高校野球コラム】
第134回 執念、チーム力、甘さ。東海大相模が大阪桐蔭との一戦で学んだこと【高校野球コラム】
大阪桐蔭vs東海大相模【2020年甲子園高校野球交流試合】
第272回 まさに世代屈指の投球!最速154キロを誇る剛腕・関戸康介(大阪桐蔭)の進化のポイントを解説【ドラフト特集コラム】
第271回 世代屈指の剛腕左腕・松浦慶斗(大阪桐蔭)も順調に成長中!【ドラフト特集コラム】
第1145回 大学3年右腕ではトップの徳山壮磨(早稲田大)をレベルアップさせたフォーム改造術 【2020年インタビュー】
第1141回 中川卓也(大阪桐蔭-早稲田大)屈辱の1年を乗り越え、東京六大学で首位打者を狙える選手へ 【2020年インタビュー】
第1141回 二度目の春夏連覇を達成した大阪桐蔭の主将・中川卓也(早稲田大)が濃密な3年間で得たもの 【2020年インタビュー】
大阪桐蔭 【高校別データ】
金光大阪 【高校別データ】
春季大阪府大会 【大会別データ】

応援メッセージを投稿する

大阪府地域応援スポンサー

大阪府の地域スポンサー様を募集しております。

試合記事トップに戻る サイトトップに戻る