3時間30分の死闘 金光大阪が大阪桐蔭より上回ったもの

  「大阪桐蔭は特別な存在です」

と語ったのは先発で好投を見せ接戦に持ち込んだ金光大阪の先発・辻本 湧斗金光大阪大阪桐蔭とは去年まで2年連続で夏に対戦。昨夏は1対2と大接戦の末、敗れ、さらに昨秋も対戦して負けている。だからこそ辻本をはじめとした金光大阪ナインは燃えていた。
「絶対に勝たないといけない。それぐらい気合をもって臨みました」
辻本はその強い気持ちがうまくピッチングに現れていた。左腕から投げ込む直球は常時125キロ前後と決して速くない。ただ良かったのは縦に鋭く落ちる110キロ前半の縦スライダー。
「思ったより打ち上げてくれたというか、使えるとおもったので、この球種を軸に投球を組み立てていきました」
 走者を重ねても粘り強い投球で無失点に抑える。辻本は縦スライダーに加え、「高低を意識しました」と、高めのストレートも使いながら、大阪桐蔭の打者は次々とフライを打ち上げる。7回表に8番石井 雄也の適時打で1点を失うが、7回まで投げて、被安打5、1失点の好投。しっかりとゲームメイクした。

 大阪桐蔭の中田唯斗も抜群の出来だった。右腕から投じる速球は常時138キロ~143キロを計測。125キロ前後のフォーク、120キロ前半のスライダー、120キロ後半のカットボール系の変化球を織り交ぜ、金光大阪打線を封じる。得点圏に走者を背負っても、バッテリーミスを恐れることなく、フォークを投げ込み、点を与えない。
「相手は絶対に勝つ気持ちで臨んでくると思うので、その気持ちを上回るつもりで投げました」
 その力強いストレートは中田の熱い気持ちが乗り移ったようなボールだった。8回になっても最速143キロを計測。8回まで被安打3。完封ペースが見えた中田だったが、金光大阪が粘りを見せる。

 一死から連打で一、三塁のチャンスを作り、6番古川優生がライトへしぶとく右前安打を放ち、同点に追いつく。ここから中田が粘って同点にとどめ、試合は延長戦へ。