長谷川 成哉選手 (履正社)

寸評

　昨年の選抜でレギュラーに定着した外野手。とにかく強く振ることを意識したプレーヤーで、昨秋は核弾頭として突破口を切り開くような打者だ。俊足・強肩で、攻守に魅力溢れる選手ではないだろうか。 (打撃) 　 　公式戦では打率.333、1本塁打、4打点、4盗塁。主に1番を打っているため、打点は低いが、打撃スタイルからとにかく初球から果敢に振りに行っていきなり長打で、チャンスを切り開くようなタイプである。 　スタンスはクローズスタンス。グリップを肩の位置に置いて、引き手を予め手引いて構えている。投手の足が着地したところから始動を仕掛けていき、すり足気味に足を上げていき、真っすぐ踏み込んで打ちに行く。 　予め引き手を引いているので、トップを作るまでのロスはない。トップまでしっかり引いて、振りだす。スイング軌道もやや弧を描くような高速スイングでボールを捉える。ストレートに対しても力負けしないで振り抜くことが出来ており、打球の速度は圧巻。フォロスルーまで振り切っていくので、高めのゾーンには本塁打が期待出来そうなスイングだ。 　 　課題としてはクローズなので、外角を捌くことを意識した構え、ステップなのに、腰の動きの開きが早く、我慢できずに強引な打ち方になっていること。踏み込んだ足が崩れてしまい、体が泳いだ状態で打ってしまうこと。 (守備・走塁) 　一歩目の反応はまずまずで、俊足を飛ばした守備範囲は中々広い。地肩の強さはまずまず。脚力については詳しいことが分からず10試合で4盗塁のデータのみ。1番に座ったことで、どれだけの盗塁能力があるのか注目していきたい。

将来の可能性

　履正社らしいインパクトで押し込み、フォロスルーまで振り切る打法をする選手で、身体能力も高い選手なので、個人的にはスラッガーだけど、足、守備に突出したものがない沖田 勝俊よりは受けそうな選手ではないだろうか。選抜ではさらなる成長を見せる事ができるか注目していきたい。