田浦 文丸選手 (秀岳館)
寸評
川端健斗とともに4期連続甲子園出場を達成した左腕投手。夏までのイメージは打力も、走力も高い左腕というイメージだったが、この1年で、投手としての技術が上がり、本格派左腕という印象を植え付けた。 (投球内容) ストレートの球速は熊本大会で記録した最速148キロのストレート。だが、甲子園ではその面影が見られず、140キロ前半にとどまった。代表入りしてからの田浦は、甲子園よりも状態は良く、ストレートのスピードはそれほど変わりなくても明らかに回転数が違い、大学生相手にもしっかりと勝負ができるストレートとなっていた。まだまだ状態を高めることができそうなストレートだった。 そして変化球は横滑りするスライダー、打者の手元で鋭く落ちるチェンジアップの2球種が中心。特にチェンジアップは打者の手元で減速して、一気に落ちるので、判別しにくく空振りが奪える変化球である。 先発としても投球の幅が広い投手だが、短いイニングでも力むことなくベストストレートを投げることができる。なかなか器用な投球ができる投手だといえるだろう。 爆発的なピッチングを見せた熊本大会のピッチングをぜひカナダで魅せてほしい投手だ。 (投球フォーム) ワインドアップから始動し、右足を少し巻き込んで挙げていき、左足をバランス良く立つことができている。これによりその後の体重移動へとつながっていく。その後、一塁方向へ重心を下げていきながら、ヒップファーストの動きを取ることができているが、腰の回転は横回転気味で、一気に腰を回旋させて、その動きを腕の振りにも伝える投手だ。甲子園よりも、代表入りしてからが、その動きがうまくできており、テークバックでしっかりと胸を張ってから打者寄りでリリースできる体の使い方ができていた。川端と同じく田浦もようやく自分に合った体の使い方、メカニズムを覚え、体に秘めた潜在能力を発揮することができるようになっている。
更新日時:2017.08.28
将来の可能性
下級生の時から見続けているが、投球も、投球フォームもだいぶ実戦的になり、それでいてストレートに力強さが加わり、超高校級左腕といえるほどの実力が身についた。十分に高卒プロを狙える実力を身に付けたといっていいだろう。 タイプ的には田口 麗斗、大江 竜聖(ともに巨人)と似た左スリークォーターで、ものすごい速いわけではないけど、度胸があって、制球力が高くて、キレのあるストレートを投げて、実戦的。と呼ばれるような左腕へ成長するのではないだろうか。 左腕不足にあえぐ球団からすれば、おすすめしたい左腕の1人である。
更新日時:2017.08.28
短評
観戦レポートより抜粋(2017年8月27日) 2番手・田浦 文丸(秀岳館)も川端 健斗に負けない出来を見せてくれた。左オーバーから投げ込む直球は威力があり、[stadium]甲子園[/stadium]と比べると回転数も高く、コマンドも良かった。何より決め球のチェンジアップは大学生も思わず空振りするほどの精度の高さがある。スライダーの切れも良く、コントロールの精度も高い。秀岳館の左腕コンビは盤石。
更新日時:2017.08.27
短評
観戦レポートより抜粋(2017年8月11日) 田浦 文丸が二番手として登板。これが140キロ台後半のストレートを投げるという前評判とは異なる技巧派ぶりで少し驚いた。ストレートの最速は139キロで、最も目立ったのは大きい縦変化のチェンジアップ。アメリカのMLBでは時々、ナックルボールしか投げない〝ナックルボーラー″が出現するが田浦はそういう異能の才能を感じさせた。
更新日時:2017.08.12
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