過去2勝2敗の興南戦を前に完璧な試合

<第104回全国高校野球選手権沖縄大会:日本ウェルネス沖縄12−0具志川商>◇26日◇2回戦◇コザしんきんスタジアム

 日本ウェルネス沖縄は振りの鋭さ、速さが圧倒的に違うと感じる。そういうチームにありがちなのが、緩い球を放ってくる投手に対しホームランか長打を狙ってのフルスイングだが、それも違う。井上尚弥の、相手を確実に仕留める左ボディーブローではなく、その前に相手の戦意を徐々に奪っていく的確で高速なジャブといった感じだろうか。初回で6点を奪った日本ウェルネス沖縄が大勝で3回戦へコマを進めた。

3者連続長短打から一気に6点

 日本ウェルネス沖縄は初回、トップの大石 哲哉外野手(3年)の当たりは、右中間ややセンター寄りへ。具志川商センター今井 真郁外野手(3年)が懸命にダイブする。仮にグラブに収まっていたら具志川商ベンチの意気が上がる果敢な挑戦であったが、球1個分だけ外野の芝生に落ち大石は二塁へ。続く富村 大夢外野手(2年)は、バットに乗せただけのように見えたが運良く右翼線ギリギリに入る。打球が転々とする間に一気に三塁を陥れた。

 さらに3番新垣 塁雅内野手(2年)がキッチリとセンターへ返して三走が生還。長打2本ではあったが左翼から右翼へ吹く風も、この日は日本ウェルネス沖縄に味方するかのような、具志川商にとっては不運な立ち上がりであった。

 その後、8番知念 陽之介内野手(2年)が右前適時打。変わった2番手から9番新城 琉愛捕手(2年)の中前適時打も飛び出した日本ウェルネス沖縄がボードに大量6点を刻み込んだ。

 2回には5番當銘 愛歩内野手(2年)の犠飛と6番ウォーターズ 璃海内野手(2年)の適時二塁打、7番上原 律己投手(2年)の右前適時打で3点を奪った日本ウェルネス沖縄は、その後走者を三塁に置いた3つの場面で、それぞれの打者が犠牲フライで得点する確実性も見せ大量12点で5回コールドゲーム。生盛 亜勇太投手(3年)、平山 航多投手(2年)と、大会屈指の好投手が揃う興南戦へ向けて、いい形で臨めそうだ。

 敗れた具志川商だが、レギュラーを数人欠きながらも1回から3回まで走者を得点圏に進める粘りは見事。ホームは遠かったが、いつもの自分達のゲームができなくても最後まで腐らず戦いきったのは良かった。

(文=當山 雅通