短評

　太田スバルボーイズ・岩渕巧誠内野手は、5月に開催されたボーイズの東日本ブロック選考会を経て、鶴岡一人記念大会に代表選手として出場することが決まった。

　中腰ほどの高さまで重心を落とすも、無駄の少ない構え方で右打席に立つ。テークバックをほとんど取ることなくトップを作ると、下半身主導でスイングをしていく。反動をあまり使わずに鋭い軸回転でバットを振れており、中学生とは思えぬ洗練された打撃フォームから快音を響かせていた。

　時折、顔も回ってしまい目線を切ってしまうところがあるが、走力もベースランニング1周が15.10秒という記録を残しており、走力も一定のレベルにあるといっていいだろう。

　また投手としてマウンドに登れば、2段モーションで勢いをつけて、縦回転の角度を付けた投球フォームが印象的だ。緩急差がついた大きく曲がるカーブも、直球とフォームが変わることなく、上手く抜くことができており、投打で光るものを感じさせた。

　8月の鶴岡一人記念大会での活躍はもちろん、高校野球の舞台でも活躍に期待がかかる。